m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

ハンガリー&チェコの建築&タイル旅2023【レヒネル・エデンの地理学研究所】

2023-06-26 | ハンガリー&チェコのタイル&建築旅2023

レヒネル・エデンの地理学研究所へ。
27年前に訪れた時にはいつでも入れた感じだったのが、現在は毎週水曜日に事前予約が必要ということになっているよう。
今回いろいろとやり取りの末、キャンセルが出たのか、ハンガリー語のガイドのみだけど、、ということで了承し、直前に見学させてもらえることになって、急遽駆け付けた。



外観写真は、前日に撮ったもの。
地理学研究所は、レヒネル・エデン設計により1899年に建てられた。
窓周りやパラペットが独特の曲線を描き、煉瓦で縁取られている。
青いセラミックの屋根瓦、壁面には地質学に関するモチーフがデザインされた装飾が施されている。


離れて見ると、青い陶製の屋根やパラペットの複雑なラインがよくわかる。


屋根の稜線にも細かな陶製装飾、アンモナイトをモチーフにした飾りも見える。



入口近くの煉瓦塀には、建物全体像の陶板が入れられていた。
「ハンガリー地質研究所」との看板、その下には点字でも何か説明書きが書かれている。
セラミック部分、煉瓦部分、漆喰部分と色分けされ、手で触るとわかるようになっているのかな?!


入口上部にはブリックラインに囲まれた中に陶製で文字が描かれ、
中央には地質研究所なだけに、ノミと金づちのマーク、
壁面には陶製のオーナメントがぽつぽつ貼り付く。
扉は鉄製のもので、上部にはガラスが入り、花をモチーフにしたアイアンのグリルも曲線を描いてる。


ドアを押して入ると、すでにツアーは始まっていて、警備の方々がおられたが、メールでやり取りしていた方に招き入れて頂けた。



内扉はハンガリーフォークロアの植物文様のガラスのエッチングが美しい。


ヒダヒダのアーチに囲まれた中央ホール。


ヒダヒダ部分にはぶつぶつと突起のある球や花モチーフの漆喰装飾が張り付く。階段部分にもヒダヒダアーチが連なる。


花や貝状にかたどられた天井には、繊細な絵付け装飾も見られ、


アーチの根本の装飾も念入り。


大理石の階段を上がると、



階段の踊り場には、窓が三つ。


中央の窓には、展示ケース付きテーブルも設置されていて、



形がユニーク。
床のテラゾーもテーブルと呼応するような曲線を描いていた。


階段の真鍮手摺は、柱に合わせてクワトロフォイル型に。


大理石の階段壁も、すごい波打ちっぷりで、石とは思えないようなやわらかな雰囲気。




地質学に関する展示があちこちにあるが、この建物の雰囲気とは
なんとなくミスマッチ感が・・





廊下も扉にアーチが重なっていて美しい。


2階も3階も同様に装飾されている。



廊下の照明は、天井からぶら下がるものと、壁付けのものが、同じデザインで
意外にシンプル。何がモチーフなんだろう?種子?!


扉の枠内のラインもかわいいな。



ドアノブの形も。






周囲がレースで囲まれたような窓のエッチング装飾。


ハンガリー刺繍のような可愛い花々。





ツアー中に中庭に面する窓から屋根がよく見えるスポットを教えてもらって、
激写。
屋根の天辺には、四人の人が地球を担いでいるセラミック装飾。
屋根の稜線に沿っても、細かな飾りがつく。



屋根瓦は六角形のセラミックで、ブルーの釉薬の濃淡で、模様が作られている。
上部が開いた陶製の煙突飾りも。


ツアー案内の方が見せてくださった設計図。
レヒネルがコンペで最初に提出した設計案。


コンペで一等を取り、仕事を得てから、実際に実行された修正案。
最初の案より個性的になっている。

ツアーは、建物見学というよりは、地質学研究所の見学といった感じで、じっくりと解説されていた。ハンガリー語でもあったし、
時間に追われていた私は、失礼して途中抜け。
でもじっくりと建物も見させて頂くことができてよかった。



煉瓦造りの柱の上にセラミックの壺が乗っている建物を囲む外壁。

この後は、朝一、閉まっていて撃沈した、ゲッレールト温泉へリベンジへ向かったのだった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする