今日から7月に入りました。 九州地方などでは豪雨が続き、
各地で被害が続出しています。停滞する梅雨前線が早く北上
して欲しいところです。
「心の中に平和のとりでを築く」と憲章でうたい、1946年に国連の専門機関として発足したユネスコ
(国連教育科学文化機関)は、今年、70周年を迎えます。 日本は1951年に加盟し、その日、7月2日を
加盟記念日としています。
ユネスコは、世界遺産などでよく知られるところですし、最近物議を醸しだしたりしていますから今更・・
ではありますが、この機会に整理してみました。
ユネスコの旗
(ウイキペディアより)
ユネスコは、世界の教育、科学、文化を通して 世界の平和と安全を実現することを目的としており、
United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization, UNESCOと命名されています。
ユネスコ憲章の前文には「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければ
ならない」との文言があり、設立の目的とその精神を顕著に表しています。 そして、具体的なユネスコの活動は、
大きく①教育、②文化、情報・コミュニケーション、③ 自然科学、人文・社会科学の分野で行われています。
教育では、万人のための基礎教育、識字率の向上などを目指して活動を続けられていますが、発展途上国の
人口増加、資金不足、戦争や内戦・民族間紛争、宗教等の慣習に基づく性差別等により その進展には難問が
山積しているとのことです。 ③の自然科学、人文・社会科学では、基礎科学、工学科学をはじめ、環境、水、
海洋など広い範囲に亘る改善企画や、人文面では、人権、貧困、などの基本的問題点の改善・向上および近年の
都市開発等の課題に向けて取り組みがなされています。 ②の文化、情報関連が最も関心がもたれている分野かと
思いますが、いわゆる“世界遺産”登録がなされている活動ですね。
ユネスコ3大遺産事業には、世界遺産、無形文化遺産、世界記憶遺産があり、このうち、日本で登録されている
ものには、世界遺産に19件、記憶遺産に5件あります。 世界遺産19件の内訳は、文化遺産15件、自然遺産
4件です。 複合遺産や負の遺産などの登録はありません。
日本の世界遺産 ⇒ http://nihon-sekaiisan.com/
ユネスコ記憶遺産 ⇒ http://www.mext.go.jp/unesco/006/1354664.htm
ところで、昨年、中国が提案した「南京大虐殺文書」が一方的に登録されるという問題が起きてしまった
のです。 “今回の中国の提出した南京大虐殺なるものは、戦時プロパガンダとして捏造された事件であり、
史実ではない。戦時プロパガンダをユネスコ記憶遺産に登録しようとすることは、国民の間の旧敵国に対する
憎悪と憎しみを助長し、「人の心の中に戦争を起こそう」とする行為であるといっても過言ではない。中国の
している行為は、国連憲章の理念に反することが明白な、非常識なものである。”と反論はされているようですが、
この他にも、“日本は明治日本の産業革命遺産をユネスコの世界遺産に登録申請したが、これに韓国政府が
イチャモンを付け、6月に日韓外相会談で、「forced to work」という、日本として認めるべきではない、
「強制労働」を意味する言葉を使って日本政府が声明を発することで合意した。さらに韓国政府は、ドイツのボンに
おける最終決定の段階で、この合意すら裏切る行為を、行った。”といいます。
今や、ユネスコに多額の資金を拠出している日本として甚だ遺憾だとの声があります。これらの状況を受けて、
先月開催された記憶遺産アジア太平洋地域委員会の総会には、初めて日本人専門家ら3名を含むメンバーが
派遣されたという。
文化外交に詳しい田中英道・東北大名誉教授の話「日本は文化外交が弱く、世界遺産でも記憶遺産でも
日本は後手後手に回っており、そうした事情を中国は知ったうえで臨んでいる。単に参加するのではなく、
国益と文化をつなげる意識を持ち、日本の立場を主張すべきだ」がありました。
今日、この後すぐに、今年4回目の蓼科に行って来ま~す。 タマネギなどの収穫、スイカ、カボチャなどの
ネット囲い、その他に追肥、除草などが待っています。