世界が注目する中、アメリカ大統領選が、日本時間11月9日9時から開票が始まりました。
7時間半後の16時35分、AP通信は、トランプ当選確実のメッセージを発表しました。
選挙直前の大方の予想を大幅に覆す状況が続き、注目選挙区のなかでも注目度の高い、
フロリダ、オハイオ、ノースカロライナなど、トランプが制し午後1時半ごろから接戦の
中トランプの強さが次第に鮮明になってきました。
事前の、選挙人獲得数予想では、クリントンの優勢が伝えられており、過半数である
270人をどちらの候補が勝ち取るかその瞬間を捉えたいと、朝からTVにくぎ付けとなって
しまいました。
朝9時(日本時間)からの開票直後から、獲得選挙人数の推移を以下にグラブ化してみ
ました。 過半数を、どちらがクリアするか、興味しんしんで始め、11時頃まではテレビ
放送内容も新鮮でそれなりにフォローしていましたが、午後1時半に接戦を展開していた、
注目のフロリダをトランプが制した後は、確定する州がなかなか決まらなくなり、14時頃
からほとんど動かなくなりました。
とうとう過半数をクリアする前に16時半未確定州の開票状況からAP通信が“トランプ
当選確実”のメッセージが出、つづいてFOX通信からも同様メッセージが発表され、その
後テレビでは、トランプの勝利宣言放送が流れました。
アメリカ大統領選推移
外国為替相場、株価は、朝から大幅に変動する荒れた展開を繰り返し、2時頃には、
為替は101円台となり、日経平均株価は、1000円を超える大幅な下落を記録しました。3時
には、金融市場の安定化に向け、財務省、金融庁、日銀は会合を開いたと報じられていま
した。 株価が、前日より1000円以上下落したのは、6月の英国のEU離脱決定以来とのこと
で、この時も、大方の予想を裏切った結果が出たのでした。
各州の開票状況などを見ていますと、過去 民主党の牙城といわれた州も、共和党(トラ
ンプ)支持が優勢となり、覆される結果となるなど、あの過激な発言、人種差別を露わに
した行動など、人格的にも大統領に相応しくない・・などと前評がありながら、経済改革
への期待が大きいことが、国民、特に労働者から支持された結果だと思えました。
英国のEU離脱の時もそうでしたが、いわゆるポピュリズム(大衆迎合主義)による流れ、
現状打破に対する期待によるものと解釈できるのではないでしょうか。
超大国の指導者が、殆ど政治経験が無くても、何かやってくれるのでは・・との期待に
よるのではないかと思われるのです。 しかし、本当にこれで良いのでしょうか?
今後の動向が、きわめて心配で、先行き不安が大きくのしかかっているのですね。この
不安は、今日の為替、株価の大荒れに如実に現れ、今後どのように世界が展開して行くの
でしょう。
世界の図式も変わる可能性があり、ロシア、中国などの動きが注目されるところです。
~えらい時代になったものですねぇ!