蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

徳丸・赤塚田遊び  (bon)

2017-02-13 | 日々雑感、散策、旅行

                 取りあえずワシントン、フロリダは無事一件落着しました。
          今後どのように展開するか、予断は許せませんが、世界が注目した
          この状況を、各国はどのように捉えたでしょうか? 


 割と近くに居ながら、古くからある伝統的な行事(祭り)「板橋田遊び」(いたばし
たあそび)という、国の重要無形民俗文化財の存在を知りませんでした。 最寄駅、
東武東上線「東武練馬駅」と「下赤塚駅」から徒歩 2~30分の2か所で、それぞれ、
2月11日、2月13日の夜に行われる風変わりな民俗行事だとありました。

 それで、11日には、徳丸北野神社田遊び に行ってきました。 
18時からとありましたので、少し早目に着くように家を出て、初めての道でしたが20分
ばかり歩いて、徳丸北野神社につきました。 住宅街の中に、既に暗くなった中に、
裸電球と たき火の明かり、そして人影が見え、あぁ、ここだ! と鳥居をくぐりました。

徳丸北野神社            境内の風景
 


 6時ちょっと前でしたが、もう人だかりができていて、境内に にわか作りの質素な、
神楽舞台のような小型の方丈が設えられていました。

          舞台
           
 

 その舞台いっぱいに、麻のような感じの、天神さんの梅鉢が描かれた法被を着た男
連中(田遊びの役)が立ち並び、単調な節回しの短い歌と、セリフを唱え、ほとんど
変化の無い30分ほどが過ぎました。 10分ほどの休憩で、お神酒がふるまわれたりして、
寒さを紛らわす人もいたりしていましたが、素朴な、どちらかといえば退屈な舞台なの
に、寒中の観客は誰も帰らないどころか、少し増えて300人くらいの感じでした。

 後半に入ると、子供がきれいな衣装に着飾って、4人ばかり出てきたり、牛に扮した
立ち回りや 身ごもった大きなおなかを抱えた夫婦や獅子などいろんな、しかし素朴な
手作り風の出し物があって 2時間近くの「田遊び」が終りました。
 舞台での演技はそれぞれに意味を持たせてあり、町歩調べから始まり、種まき、馬追い、
春田うない、牛まわし、田植え、稲刈り、稲むらつみ・・など一連の農作業が所作と
唱言によって象徴的に演じられていたのです。

田打ち(ニワトコの枝に餅を指した鍬)    稲むら積み(豊穣を祝う)
  
 

 板橋区観光HPから要約すれば、『その昔、広大な水田地帯であった徳丸・赤塚地域
(現、板橋区)に伝えられる水田耕作にかかわる行事で、その年の五穀豊穣と子孫繁栄を
祈る「予祝(よしゅく)」(前祝い)の意味を持っており、 徳丸北野神社は2月11日、
赤塚諏訪神社は2月13日の夜間に行われる。昭和51年に「板橋の田遊び」として国の重要
無形民俗文化財に指定されました。』とあります。 なぜ、夜に行われるか?・・それは
かつては秘事であったからだそうです。

 訪問した、徳丸北野神社の田遊びは、この北野神社が、995年に京都北野天満宮から
分霊して、この地に、天満宮を建てた時に、その奉祝行事として行ったのが、その始まり
とされています。  既に1000年を超えて続いているのですね。 元は、徳丸たんぼ、
赤塚たんぼ といわれていたところですが、水田が姿を消した今も昔と変わらず、このよう
に五穀豊穣、子孫繁栄を祈願する行事が継承されているのですね。

 今日2月13日の夜は、赤塚田遊びが、赤塚諏訪神社で行われますが、ちょうどこの日の
お昼に“ランチの会”があって出かけますので、余力が残っていれば、こちらにも出かけ
てみようと思っています。  ネットでは、こちらの田遊びは、もう少し派手なようで、
出し物もたくさんあるようでした。

 これら二つの田遊びの具体的なポイントがネットに以下のように示されていました。 
すなわち・・

徳丸北野神社田遊び
「種まき」 太鼓の音やはやしうたの調子に合せて、四方に向かって種をまきます。

「胴上げ」 子供が扮する早乙女を一人づつ順番に太鼓に乗せ、一同で胴上げをします。 
苗の成熟と子供の成長、子孫繁栄を祈願します。

「稲むら積み」太鼓の上に田遊びの用具一切を積上げて、みんなで手を添えて、稲むらを
ほめます。

 赤塚諏訪神社田遊び

「神輿渡御」御魂の移った神輿を担いで入場し、田遊びが始まります。

「槍突き」色紙が詰められた花籠を取付けた槍の前で、太鼓に合せて獅子が舞います。

「天狗御鉾の舞」 狩袴を着た天狗が右手に大きな幣、左手に錫杖を持って、これから
地鎮の舞を踊ります。

「お篝り(おかがり)」 境内では旧年中の災厄や不幸を焼き払い、新年の家内安全と
子孫繁栄を祈ってお篝りが行われます。

 

 帰宅の頃、東の空高く、きれいな満月が煌々と照らしていました。


 

 

 

 

 

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