船村徹さんが84歳で亡くなりました。演歌(も)大好きな私は
とりわけ好きな曲調で、たくさん素敵な歌を知っています。
“一人で200坪の畑をやっている”というお話です。
金曜日(2月17日)は、強烈な春一番が吹いて、東京は20℃を超える暖かい日でした。
日比谷公園の噴水は、強風のために止まっていました。 今年第1回目の園芸友の会例会が
ありました。
タイトルの話は、その例会でのことで、毎回会員の誰かが自由なテーマで発表すること
になっていて、この日は会員Hoさんから、「百姓の真似事」と題して、自身の畑作業に
ついて紹介がありました。
埼玉県入間市に自宅から2kmのところに、200坪(約600㎡)の畑(借地)があり、70歳
から初めて 7年目になるといいますから、高齢になってから始められたのでした。技術系
の会社員でしたが、今はすっかり“百姓”になり切った毎日を過ごされているようです。
昨年の月別作業時間(Hoさんの資料より)
上のグラフから分かりますが、7月が最長で、175時間とありますから、すごい作業時間
で、仮に150時間としても30日で割ると、なんと5時間/日となり、これが毎日ですからすご
いことだと思います。繁忙期は奥様も一緒に作業に加わるとのことでしたが、大変です。
私も蓼科で、仲間と畑を始めて12年目を迎えますが、こちらは300坪ですが、5人でやって
いるのです。遠いですから、月1回、4日程度の作業となり、現地に入ると、朝から夕方
日暮れまで、ざっと 7~8時間やりますが、それはもう くたくたになってしまいます。
Hoさんは、自宅の近くですから、朝4時ころからと夕方前の作業が標準とのことでしたが、
それが毎日・・となると、やはり“よくやるなぁ~”と感心します。 200坪で、耕運機は
使用せず、もっぱらスコップと鍬だそうですから何をかいわんやです。
作物は野菜で、40種類以上作くられて、収穫時期は、近所に配る・・そんな毎日だそう
です。 少し、農薬は使用しているとのことでしたが、なるべく残留しないよう配慮されて
いますが、土壌そのものの昆虫(虫)や微生物などの生き残り、抵抗性などを調査されてい
ると発表があり、なかなか難しく、なお継続中であるとのことでした。
ただ、非農耕地、例えば草原を農地化して同じ作物を栽培し続けると、その土壌の昆虫類
は種類が1/3に減少するが、個体数は逆に1.5倍くらいに増加するという資料もあり、
農耕地化を進めると、昆虫の種類や天敵などが激減してくるという性質があり、農薬の影響
だけでなく、栽培自体にも工夫が必要ではないかとの見解でした。 たとえば、農薬を使用
しなくても、植物を栽培することにより、その植物が、虫などから自身を守るために毒物
などを生成することから土壌の変質・劣化などが避けられないということもあるようです。
なので、やはり、時々は土壌改良のための施策が好ましいことが暗示されます。
なお、使用している肥料は、堆肥4t、醗酵鶏糞500㎏、苦土石灰80㎏、化成肥料40㎏、
溶燐40㎏、石灰窒素20㎏、油粕20㎏、その他、硫安、尿素、液肥などとありました。
例会風景
会員報告の後、いつものように、講師の先生から2~3月の園芸作業の注意点や、温帯・
亜熱帯植物の冬越しと春に向けた管理などの説明があり、会員質問の、秋播きえんどうの
最適な蒔き時について分かり易く解説いただきました。 さらに、先生がかってチュー
リップの球根を、植えつける深さをいろいろと変えて、その生育状態を試された結果のご
披露があり、あまり神経質に考えることもないが、適正もあるので、その土壌や環境にあっ
た形で適性を把握しておくとよい・・などのご指導をいただきました。
チューリップの植え方と生育(先生の資料より)
植え付けの深さ 開花状況(深さを変えても開花する)
(球根の先端からの深さ) (どれも開花していますが、4~6cmが良)
この結果からみれば、植え付けの深さによる差異はそれほど大きくは無いが、やはり
4~6cmあたりが最適でしょう。 つまり、球根の2~3倍ほどの深さが良いようです。
例会終了後は、みんなで遅めのランチを楽しみながら、今日の話題に再び花が咲いた
ほか、次回例会(屋外例会)の場所選定など楽しい話の内にお開きとなりました。
演歌が続きますが・・