オニユリ、今年は6つ蕾をつけた。その一つが開花したのでアップしてみた。鬼などと姿形で名を冠したが、やや気の毒のような気もする。ヤマユリのように芳香を放つことはない。この花、種を作らないので虫など呼ぶこともないからであろうか。その代わり枠内でアップしたように茎に栄養繁殖器官としてたくさんのムカゴを育てている。ざっと数えて30個ほど生っていた。
この花を見ると田舎の屋根のぐしに咲いている様が思い浮かぶのである。子供の頃は、どの家も茅葺きだった。その屋根のぐしに土を盛った家のあり草花など自然に生えていた。あのオニユリの球根はどうしたのだろう。植えたのかな? もともと土に中にムカゴがあったのだろうか。
今は、すべてトタンの覆われた家が多くなったので、向井潤吉の描くような民家の姿は郷里でも見られない。 郷愁の世界のみで懐かしむのである。