熊本城の天守閣に登る前に、まずこちらの櫓(やぐら)を見物です。櫓といっても
なかなか立派なもの。こないだ見に行った犬山城の天守閣ぐらいの大きさかな?
長い廊下を通って入っていきます。
お城といえば、このように急な階段を沢山登らなくてはなりません。名古屋城みたい
に、改築されたものはエレベーターがついていて楽だったりもしますが、やっぱり
「高いところから見下ろす」という実感を得るためには少しくらい苦労したほうが
いいかもねェ。
というわけで、櫓の最上階からの景色はなかなかのもの。天守閣が見えます。
その横にちょっと目をやると、はるかかなたには阿蘇が見えます。画像をクリックして
大きくして見てみて下さい~^^
さて久しぶりに読み返した「草枕」の続きです。前回は主人公が「世の中には嫌な
やつらばかりだ」と辟易する愚痴を引用しました。こいつは他に泊り客もいないような
ひなびた温泉でブラブラしています。
それだけでもうらやましいのに、その温泉宿には若くて美しい女性がちらちらと
姿を現します。離婚して実家に戻ってきているのです。ミレーの「オフィーリア」を
思い出させるような魅惑的な女性で、しかも才気があり気も強そう。そしてなんと
風呂で一緒になってしまうというハプニングも!
ありえませんね、こりゃ。ヲトコの夢ですね。オレ、よく温泉に行くけど、混浴で一緒に
なったのはヴァーサン・オンリーっすよ。ま、俺はいいとして、しかし漱石は実際に
小天温泉に行き、そこにはモデルとなる魅力的な女性がいたんだとか。
その人は賢く美しく行動的で、当時中国の革命家を支援したり、自由民権運動に
参加したりするほどの女性だったそうです。漱石はきっとその人に少し魅せられた
のだと思います。
漱石の好みの(理想の)女性はどんなタイプだったんだ?私がむかし読んだとき、
「虞美人草」の糸子さん、「門」の御米さん、こういった古風で従順なタイプが理想
なのかなあ、と思っていました。私も好みが少しかぶります(^益^;
そして私はあまり好きではなかったのですが、「虞美人草」の藤尾さん、「三四郎」の
美禰子さんといった、簡単に男の思い通りにならない、自意識が強いタイプも、
漱石は結構好きだったのだなあ、と思うようになりました。
そこでハタ!と、漱石が女性にあまり人気がない理由がわかった気がしたのです。
自意識の強いタイプの女性は、「何だかんだウジウジ書いちゃいるけれど、どうせ
古風従順ついてくるタイプが好きなんだろ」と思うでしょうし、そういったタイプの
女性は、「きっと才気あふれる行動的で個性的な女性を好まれるのでしょう」と
思うだろうからです。
う~~ん、きっと両方好きなんですよ(^益^; そういう奴が一番反感買うかもしれ
ませんが…w