タイトルが長げ~よ^^;
さて行きつけのワインバーで、なじみのソムリエールが今回勧めてくれたのはコレ、
デゾネ・ビセイ。最近はこの店に行くと、決まってブルゴーニュを飲みます。
保存が難しい繊細なピノ・ノワールは、通販や安売りで買うと失敗も多く、少しくらい
値が張っても信頼度が高い店で飲むのがハズレなしで楽しめるのです。
さて「レ・ボーモン」は、南側にリシュブール、北側にエシェゾーという、超一流の
グラン・クリュにはさまれた畑。ちなみに私はリシュブールもエシェゾーも飲んだことが
ありません。フツー飲めねーよ、あの値段!
ま、「香りが素晴らしい」というソムリエールの勧めで注文し、開けてみたら、もう
グラスに注ぎ始めただけで花のようなアロマが立ち上る。そしてしばらくしたら
少しずつワインは息を吹き返し、ひらいてくるとまた一層の香り。繊細で優雅。
感動を共に出来る友人とワインの賛美、そして「生きててよかったネー」と同意する。
ちなみにソムリエールはまだ若く年下。しかしプロなのできっと高価なワインをだいぶ
飲んだことがあるのだろうと質問してみる。するとやっぱりそれなりにウン万円も
するようなものを何度も飲んだことがあるとか。しかし、しばらく前には今よりずっと
安く飲めたんだって。「いま1本何十万円もするものは、それほどの価値があるとは
思えませんよ」と言っていました。
そうだよねえ。まっとうに働いて常識的な給料しかもらってない人が、ワイン一本に
何十万円も払わないよねえ。。。
アベノミクスによって株価が倍近くになり、投資するような資産を持っている人たちは
大儲けしました。日本人の大多数である、数百万円の貯金ぐらいしか持っていない
人たちにはあまり関係ありません。まあ千万単位の余剰資産を持っている人たち
でしょう。数パーセント?ウン千万円運用している人たちはウン千万円。ウン億円
運用している人たちは億単位で、金を動かしているだけでそれだけ手にしました。
そうなりゃ一本ウン十万円もするワインを飲んでみたくなるでしょう。んで値がつり
上がるわけだ。何か生産したりしたわけでもないのに金を手にした人は幸せかも
しれませんが、それって誰が割を食うの?誰が払ってるの?
株価を上げるために意図的に円の価値を下げて円安にし(輸出業者は助かるが、
日本国民の財産の価値を下げてるんだぞ!)、その円を使って購入する石油や
小麦粉などの輸入品が値上がりし、それを広く払わされている全員が払っている
ということでしょうか。
つまりほんの一部の富裕層が儲かって、ビンボー人(広く一般市民)が損をする政策
だろう、と私は思っております。ごく一部の人の利権が莫大で、放射能を浴びた
(もしくは気の遠くなるほど長い年月のリスクを引き受ける)一般市民が被害を被る
原発と同じ構図のようにも見えます。
しかしだな、その政策を圧倒的に支持しているのは、その損をしている大多数の
ビンボー人じゃないか???私が見る限り、「みんなから吸い上げて金持ちに
渡しましょう」という政策に賛成しているわけではなく、「きっと景気よくなるよ」ぐらい
の宣伝に乗せられているだけのような気がしますぜ。株価と物価が上がって、みんな
よかったの(゜曲゜)?ウン十万のワイン飲むやつが出てくれば、関係業者が儲かるし、
つまみも食うだろうし帰りにはタクシー乗るだろうし、「徐々に波及するだろう」なんて
「おこぼれもらえると思うよ」ってことじゃんwww それに一票なんかィィ!
もうひとつ、威勢のいいことを言ってお隣の国々に対して傲慢な態度を取り、その
下品な態度(と私には見えます)を元に、鬱憤をはらしてスカッとしようぜという言説に
のせられてはいないでしょうか。ストレスのたまる環境では、「はけ口」の誘惑に負け
やすいものです。
タイトルどころか長文になりましたね^^; どうしまりをつけましょうかw
イギリスの哲学者G. E. ムアは、『倫理論考』という本で、「個人的な愛情」、そして
「芸術や自然に見られる美しいものを見て理解すること」、そのふたつはそれ自体で
「善なるもの」ではないか、と言いました。少なくともそれだけは。
何かの解決策じゃあありませんよ。そういったことを「そうだねえ」と忘れないでいま
しょうよ、ということです。特に「何が正しいのかな?」とわからなくなりそうなときに。