午前中に熊本城を見て、ラーメンを食って小泉八雲の旧居を見て、まだ午後も早い
時間なので一旦ホテルに戻り休むことに。夜に一杯やるのに戻ってくるわけですが、
それまでずっと外にいるのも疲れますからね。
ひとり旅はこういうときに気楽です。ベッドに入って八雲の本を開き、「ろくろ首」、
「むじな」、「雪女」、「耳なし芳一」などを読む。雪女って、コレマタ絶世の美女が
「お嫁さんにして…」とやってくるんですねー。前に若者たちに、「雪女」とか「つるの
恩返し」とか、正体が化け物だとか鳥だとかでもすごい美人ならお嫁さんにしたい?
と聞いたら、圧倒的多数が「それでもいい!」と言っておりました^^; あなたはどお?
さて夜には昨夜の素晴らしい料理の店もいいかな、と思いましたが、やはり違う所を
試してみようと、こちらで評判の店に行ってみました。
とても立派なところでしたよ。しかし例の「一文字ぐるぐる」が最初に出てくると、
昨夜の店ほど繊細じゃないかな…という感じでした~。非常にハイレベルで細かい
印象の違いなのですが^^;
一番右は馬刺しですw
さてカウンターで飲んでいると、二つ隣で飲んでいたおっさんが話しかけてきました。
ちらほらと返事をしていたら、「そっちにいっていいかい?」と聞いてきたのです。
そりゃあ「来るな」とは言えないですから、並んで酒を酌み交わすことになったとw
何やら大手企業を退職して、孫がいたり、豪華な海外旅行をしたりという優雅な
引退生活をしているようで。こういうおっさんは延々と昔の自慢話をたれ流すうんざり
野郎だったりするものですが、それほどでもなく、熊本の街の話などをしていたので
まあ迷惑でもありませんでした。
そのうち「次の店いこう!俺の知ってるとこ!」とすっかり気に入られてしまいました。
店のおかみさんは、「ご迷惑だったんじゃ…。ひとりでゆっくりお飲みになりたかった
んでしょう?」と同情の言葉。何やらこのおっさん、よくこうやって他の客を誘っている
ようです。
2軒目は、こじんまりしたスナック。おっさんと同じ年くらいの女性が切り盛りして
いました。置いてあるのはやたらに焼酎w しかたねー、熊本だもんなー。
隣のグループがカラオケをやっている。若いやつが、「栄光の架橋」を歌いだした。
あれって、きれいな高音で歌うからいいんであって、ヘタクソな素人がそれを音量で
勝負しようとすると、聞いているほうは悲惨なことになる。本人は大満足のよう
ですが。。。 俺を誘ったおっさんは、早々に「もうここは出よう!」と言い出した。
やっぱり耳が耐えられなかったのね(^益^;
店を出るとき、おかみが「ねえ、やっぱり店の前でつかまったの?」と俺に聞く。
「いえ、前の店からです」と答えると、「大変ね~^^;」と苦笑い。このおっさん、
そんなにしょっちゅう誰かをつかまえているのか?店の前とかで?
3軒目もこじんまりしたスナックで、今度はわりと若いおねいさんが二人でやって
いました。おっさんは常連らしく、なじみの会話を交わしています。しかしさすがに
3軒目、酔っ払ってきて「むかし熊本城で、俺はバックからやったんだ~!」とか
下品な自慢話(?)を始める。「バックでやる」なんて今どき言うかな~?とツッコミを
つい入れてしまう。
早い時間から飲み始めたのに、まもなく0時w 昨日の深酒がまだ少し残っていた
のになー。「あと3軒くらい行くぞ!」とか言い出しているので、丁寧に別れを告げ、
永遠(とわ)の別れとなったのでした。この店を出るときも、おねいさんが「おつきあい
ご苦労様^^;」とねぎらいの言葉。私はこの界隈でかなりの有名人と酒を共に
したのですねーw