鎌倉市大町に比企谷妙本寺を旧本山とし「ぼたもち寺」と呼ばれている日蓮宗寺院「慧雲山常栄寺」は鎮座する。創建は慶長11年(1606)。鎌倉時代からあった草庵を日祐尼が開基、日詔上人が開山。本尊は三宝祖師。寺伝には鎌倉時代に「源頼朝」が山上に由比ガ浜を遠望するため創った「桟敷」が興りである。文永8年(1271)に「日蓮上人」が「瀧の口法難」にあって刑場に引かれていく時、ここに住んでいた桟敷尼が「ぼた餅」を捧げたことに由来し、寺号はその「桟敷の尼」の法号「妙常日栄」に因んでいる。妙本寺山門前を右折した右手一角に赤い「山門」構えられている。境内正面に独特の屋根を有する「本堂」右手に「庫裏」がある。さほど広くはない境内の一角に「これやこの法難の祖師に萩の餅ささげし尼がすみしところ」の碑が建てられている。(2306)
相模原市南区麻溝に「アジサイ」、「クレマチス」は市内随一の本数&規模を誇る「相模原麻溝公園」はある。当園は今、クレマチスはピークを過ぎ「アジサイ」が見頃を迎えている。「花の谷」に架かる橋の袂の一画で「ノウゼンカズラ」(凌霄花)が数百輪の鮮やかなオレンジ色(橙黄色)の花を見せつけている。この花木は中国原産でノウゼンガズラ科ノウゼンガズラ属の落葉蔓性である。花期は7、8月だが今月もう咲き始め少し開花が早いようである。よく見ると枝先に円錐花序をだし直径6~7cmの橙黄色の花を咲かせ、花冠は広い漏斗形、先端は5裂して平開し独特の花姿をしている。平安時代には花と茎は薬として使われていた花である。花言葉は花木ラッパ状の花を咲かせる花姿から英雄や勝者を祝福する際のファンファーレで吹くトランペットを連想し「名声」、「名誉」、「栄光」である。(2306)
鎌倉市小町に「東身延」と呼ばれている日蓮宗の本山「妙厳山本覚寺」は鎮座している。創建永亨8年(1436)。源頼朝が建てた「夷堂」があったこの地に日出僧侶が時の公方「足利持氏」の勧めで建立した。本尊は運慶作の釈迦三尊である。身延山の「久遠寺」より日蓮上人の分骨を祀っている。また目の病を治癒してくれる寺として「日朝さま」として親しまれていることや、「江の島七福」(神夷神)のひとつであることで知られる。現在の境内の伽藍はほぼ近代なってからのもので、楼門造りの「山門」(仁王門)は江戸時代の創建で最古である。境内正面には大正時代の創建の総欅作りの「本堂」である。日蓮聖人のご分骨を安置する「分骨堂」、日蓮上人が滞在して布教を再開した「夷堂」は蛭子神社に合祀され現在のは昭和56年(1981年)に再建された。その他境内には高床式の「八角堂」、市の文化財の「梵鐘」がある。数々の伽藍は本山に相応しい寺域を形成している。(2306)