時宗総本山「遊行寺」本堂の背後に「宇賀神社」(登録有形文化財)は鎮座している。祀られるている「宇賀弁財天」であり、徳川氏の祖とされる有親の守り本尊と伝わる。有親は遊行十二代尊観上人の弟子となり名を徳阿弥と、長男の親氏は長阿弥と名を改めた。そして、次男泰親が独阿弥となり、三河国大浜称名寺に移るとき、遊行寺に「宇賀神社」を奉納した。長阿弥はのちに三河国松平の酒井家の養子となり、独阿弥は松平家の養子となり、その子竹若丸は松平を次男竹松は徳川信光と称した。これが徳川家の祖先といわれる由縁である。寛政6年(1764)11月に当山の大部分が焼失した際に宇賀神殿も類焼、幕府より白銀30枚を再興費用をもらい受けている。天保年間の「宇賀神社」再興にも同様の援助があり、現在の建物は明治13年に類焼後再建された。境内には秋の七草の代表「萩」が満開となっていた。
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