近くの公園や遊歩道の植え込みに「コムラサキ」が紫色の小さな実をたわわにつけ始めている。「コムラサキ」は北海道及び青森を除く日本各地の山野に分布する熊葛科ムラサキシキブ属の落葉低木。コシキブ(小式部)、ミムラサキ(実紫)とも。同属の「ムラサキシキブ」とともに平安時代の作家、紫式部にちなんで名付けられた。ムラサキシキブは樹高が3mになり、「コムラサキ」は樹高が1.5~2m程度でいわゆる「下草」として広く親しまれている。樹形は株立ちで、枝は細く枝垂れている。葉は先が尖った長楕円形で葉の先半分に不揃いの鋸歯があり、対生、まれに三輪生になる。6~7月頃、葉腋の2~3mm上から集散花序を出して、淡紫色の花を多数咲かせる。果実は核果で10~11月頃、光沢のある紫色に熟す。果実は晩秋に黄葉した葉が散った後も枝に残る。一般的には「コムラサキ」を「ムラサキシキブ」と呼んでいることが多い。(2408)
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