やけくそ映画鑑賞。「独立愚連隊 西へ」。
前作とは別物だが、面白いことは面白い。加山雄三が独立愚連隊を率いている。独立愚連隊はもう死んだことになっている。それゆえ彼らは前作と違い軍隊の〈外〉にいるのではなかろうか。その象徴が加山雄三であり、軍旗より人命、大義より人間をとるという思想を体現している。そこを補強するのが中国人役のフランキー堺であり、最後、四面楚歌の独立愚連隊をやっつけたことにして去って行く。前作に比べてこれは明らかにファンタジーである。思うに、前作が批判をあびた監督や周りの人々が、相当妥協してつくったのがこの映画ではなかろうかと思う。ただ、加山雄三やフランキー堺の演技が嘘くささを感じさせないので、結局は面白くなってしまった。特にフランキー堺が、画面にでてきただけでなんとなく面白い。