★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

大地震発生

2011-03-12 02:47:30 | 日記


珍しくテレビを観ながら昼ご飯を食べていたら、三陸沖を震源とする地震の速報が入ってきた。一斉にテレビ局が地震速報の番組に切り替わった。入ってくる情報はただごとではないものばかりである。マグニチュードは7.9から8.4に訂正され、更に8.8に訂正された。明治以降最大の地震である。4時頃のNHKの中継には絶望的なものが映し出される。ヘリコプターからの映像である。はじめは川をさかのぼる波を映していたが、カメラは左にそれ、普通の陸地をはい上がっていくどす黒い舌のような波のうごきが見え始める。それは民家や船や車を丸め込みながら農村地帯をじりじり進んで行く。カメラが寄ってみると相当なスピードである。ふたたび、カメラが上昇すると、そんな光景が川の両側で極めて広範囲にわたって展開されていた。ハイビジョンの映像は鮮明すぎるので家屋などの人工物でささくれだった波の質量がありありと感じられる。──すなわちその重量感みたいなものの印象が強いわけだが、むかしのテレビだったら黒い帳が画面を覆っていくように見えたはずである。帳のあちこちには炎も混じっていた。道路には逃げる自家用車などが見えたが、遠くからなのでその動きは非常にゆっくりに見えた。津波の方が速い。何台かが、津波に飲み込まれるのがわかった。

それから親や妹、ゼミ生やらなにやらの生存確認をとっているうちに一日が終わってしまった。