恐喝と傷害で懲役1年6月の実刑を受けて刑務所に護送中の大貫修二が脱走し、大貫を検挙した所轄署の神崎らが大貫の脱走の動機を計りかねながら大貫の行方を追ううち、大貫がトラック運転手水沢早苗と同行しているという情報を得て・・・というサスペンス小説。
明るめ軽めのタッチの小気味よい展開、終盤まで大貫の動機という謎をうまく保持した上で最後までひねり続ける姿勢で、ミステリーとしてもエンターテインメントとしてもきちんと読ませてくれます。大貫のダンディズムというかヒロイズムも、読後感をよくしています。ちょっと、それはないだろとも思いますが、そこが小説だともいえるあたりの収まりどころが、私にはいい感じに思える作品です。
横関大 講談社 2011年11月24日発行
明るめ軽めのタッチの小気味よい展開、終盤まで大貫の動機という謎をうまく保持した上で最後までひねり続ける姿勢で、ミステリーとしてもエンターテインメントとしてもきちんと読ませてくれます。大貫のダンディズムというかヒロイズムも、読後感をよくしています。ちょっと、それはないだろとも思いますが、そこが小説だともいえるあたりの収まりどころが、私にはいい感じに思える作品です。
横関大 講談社 2011年11月24日発行