東京の街角に残る古い建物や看板や装飾類を紹介する本。
銭湯や老舗の店の紹介が多めで、私の関心では、「セキグチ」(モンチッチなどのキャラクター商品が主力商品)が四ツ木近くの古い建物でやってると紹介されていて(54~55ページ)なんだかうれしく思いました。
紹介されているものの大半は戦前からのもので、戦前への回顧なんですが、著者自身は「武道館といえば、昭和四十一年(一九六六)六月三十日、この武道館にて、ビートルズの日本公演第一回目を見たことを思い出す」(140ページ)、「新宿といえば、頭に浮かぶのは、昭和四十四年(一九六九)新宿駅西口地下広場での反戦フォークソング集会のころのこと」(118ページ)といういかにも全共闘世代で、地の文では70年代への回顧も目につきます。戦前への回顧と70年代への回顧が整理も区別もなく一緒になっていることに、私はやや違和感を持ちますが、そういう点にこだわらない雑学趣味にはいいのかなと思いました。
町田忍 アスペクト文庫 2012年5月31日発行
銭湯や老舗の店の紹介が多めで、私の関心では、「セキグチ」(モンチッチなどのキャラクター商品が主力商品)が四ツ木近くの古い建物でやってると紹介されていて(54~55ページ)なんだかうれしく思いました。
紹介されているものの大半は戦前からのもので、戦前への回顧なんですが、著者自身は「武道館といえば、昭和四十一年(一九六六)六月三十日、この武道館にて、ビートルズの日本公演第一回目を見たことを思い出す」(140ページ)、「新宿といえば、頭に浮かぶのは、昭和四十四年(一九六九)新宿駅西口地下広場での反戦フォークソング集会のころのこと」(118ページ)といういかにも全共闘世代で、地の文では70年代への回顧も目につきます。戦前への回顧と70年代への回顧が整理も区別もなく一緒になっていることに、私はやや違和感を持ちますが、そういう点にこだわらない雑学趣味にはいいのかなと思いました。
町田忍 アスペクト文庫 2012年5月31日発行