ごく普通に思えるのだけれど少し意地っ張りなリンデが、16歳でクラスメイトとのボウリング、28歳で恋人との海外旅行、34歳で夫とかつての旅行先を再訪、47歳で友人とのクリスマスパーティの際の新入りのバツイチ男と、3歳の保育所での昼寝時間、63歳で繰り返し不在連絡票を置いていく配達人と、それぞれの場面で微妙なすれ違いを生じていくエピソードを重ねた短編連作ふうの小説。
ここで素直に行ってれば、ここで矛を収めておけば、ここで妥協していれば、丸く収まるんだけどなぁと思いつつ、まぁこういうもんだよね、人生はと思ってしまう、切なさを味わう作品だと思います。
3歳のリンデは、それでも救われる感じでほのぼの感がありますが、そこから一人暮らしの63歳へと直結させることで侘びしさを強めています。まぁしかたないかというか、それも人生って印象でもありますが。
本谷有希子 講談社 2013年7月30日発行
ここで素直に行ってれば、ここで矛を収めておけば、ここで妥協していれば、丸く収まるんだけどなぁと思いつつ、まぁこういうもんだよね、人生はと思ってしまう、切なさを味わう作品だと思います。
3歳のリンデは、それでも救われる感じでほのぼの感がありますが、そこから一人暮らしの63歳へと直結させることで侘びしさを強めています。まぁしかたないかというか、それも人生って印象でもありますが。
本谷有希子 講談社 2013年7月30日発行