海外赴任中に事故死した妻暮林美和子の遺志を継いで、会社を辞めて三軒茶屋の住宅街付近に午後11時から翌朝5時までを営業時間とするパン屋「Boulangerie Kurebayashi」を、夫の海外赴任中に美和子に横恋慕していたイケメンの腕のいいパン職人柳弘基の協力を得て開いた暮林陽介の元に、美和子を頼って恋多きシングルマザーの指示で転がり込んだ高校生の篠崎希実をめぐり、店のメンバーやクセの強い常連客や希実とその母の関係者などが繰り広げる騒動を描いた小説。
タイトルやイラストから、恋愛小説かお仕事小説と見て読み始めましたが、どちらかと言えばライトミステリーという趣の作品でした(最後の方で恋愛小説的な要素も出てきてはいますが)。ネグレクトやひきこもりをテーマにしつつ、人の心の優しさと暗さ(ねじれ・僻み)を描くヒューマンドラマという方がいいかなとも思います。
営業時間を午後11時から翌朝5時までという設定で、第1巻のタイトルが「午前0時の…」ですから(それも全巻文庫書き下ろしですし)、最初から6巻組の構想だったと思われます。しかし、第1巻から第4巻までは1年足らずで出ていたのが、第4巻のあと第5巻まで2年5か月空いて、第6巻は「外伝」とか後日談ぽくなっているのを見ると、構想の変化というか見直しがあったのかなと思います。そのあたり、創作の難しさを感じてしまいました。
大沼紀子 ポプラ文庫
午前0時のレシピ 2011年6月5日発行
午前1時の恋泥棒 2012年2月5日発行
午前2時の転校生 2012年12月5日発行
午前3時の眠り姫 2013年10月5日発行
午前4時の共犯者 2016年3月15日発行
午前5時の朝告鳥 2017年6月15日発行
タイトルやイラストから、恋愛小説かお仕事小説と見て読み始めましたが、どちらかと言えばライトミステリーという趣の作品でした(最後の方で恋愛小説的な要素も出てきてはいますが)。ネグレクトやひきこもりをテーマにしつつ、人の心の優しさと暗さ(ねじれ・僻み)を描くヒューマンドラマという方がいいかなとも思います。
営業時間を午後11時から翌朝5時までという設定で、第1巻のタイトルが「午前0時の…」ですから(それも全巻文庫書き下ろしですし)、最初から6巻組の構想だったと思われます。しかし、第1巻から第4巻までは1年足らずで出ていたのが、第4巻のあと第5巻まで2年5か月空いて、第6巻は「外伝」とか後日談ぽくなっているのを見ると、構想の変化というか見直しがあったのかなと思います。そのあたり、創作の難しさを感じてしまいました。
大沼紀子 ポプラ文庫
午前0時のレシピ 2011年6月5日発行
午前1時の恋泥棒 2012年2月5日発行
午前2時の転校生 2012年12月5日発行
午前3時の眠り姫 2013年10月5日発行
午前4時の共犯者 2016年3月15日発行
午前5時の朝告鳥 2017年6月15日発行
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