「もったいない」が今年の私のテーマです。
この言葉は、日本人が古くから使ってきた言葉で、元々の意味は、神仏に対して不届きである、畏れ多い、という意味で使われてきました。それが転じて、ものを粗末にする時などに「ものの本体を失する」という意味で使われるようになりました。
この言葉が今、意外なところから広がりを見せています。
2005年、京都議定書関連の行事で来日したケニアのワンガリ・マータイさん(環境分野で初のノーベル平和賞受賞)は、日本の「もったいない」という言葉に感銘を受け、この言葉を世界共通の環境問題の合い言葉にしようと、「MOTTAINAI」キャンペーンを展開しているのです。「もったいない」と同じ意味を持つ言葉は世界にないということでしょう。
経済危機により、職を失い、自殺者も絶えない日本となりました。しかし一方で、毎日棄てられる食物が3300万人分、それを莫大な金額で廃棄しているというのはどういうことでしょうか。
人間は食べられれば生きられるという単純なものではないかもしれません。それにしても、そんな馬鹿げた、実にもったいないことは何とかしなければならないと痛切に思います。そのほかにももったいないことは数々ありますが、せめて食料だけは、もったいないことをしないようにしなければなりません。
我々の先祖が伝えてきた、世界に誇れるこの言葉を我々が次の時代に伝えられないとすれば、真に「もったいない」ことです。
<wrap type="square"></wrap> もっともっと、みんなで言いましょう「もったいない、もったいない、あ~もったいない」。