お寺で生活する家族「寺族」と言いますが、その生活はお寺の収入で成り立っています。
お寺の収入とは何かと言えば、ほとんどが法事や葬式の際のお布施です。土地や建物をもって貸している寺ではそこからの収入もあります。その収入は一旦宗教法人の収入として会計処理し、そこから給料をもらって生活するというのが税法上の制度です。
ところが、檀家数も少なく、土地からの収入もない寺では、季節によって収入の差が出てきます。冬に法事をすることはほとんどないので、葬式がなければ収入がほとんどないということになります。
何を言いたいのかといえば、冬に暇だということは、実は収入がないということなのです。
それでも、毎日三食食べますし、電気も使い、灯油でストーブも焚きます。娘の仕送りなどもあるのです。
実際は、生活費のことは母親と家内にまかせっきりで、どうやって生活しているかは知らない極楽とんぼなのですが、時折「そういえば最近仕事してないな」とぼんやり思うのです。
チクリチクリと最近耳にしたような気がするのですが、頭に入っていません。
暖かい春を待つばかりです。