14日は宿用院の「お焚き上げ」でした。
1年間のお札や位牌、塔婆、お守りなどを供養して焚き上げます。立ちのぼる炎を見るのも心惹かれますが、小さくなった残り火を静かに囲んでいる時間も好きです。
人間は太古の昔からこうやって火を囲んで生きてきたんだろうな、と、DNAをなぞるような安らぎを感じます。
15日は松林寺の「おさいど」でした。
昔ながらに藁で塔を作って火をつけます。以前は、子どもたちが村中から藁を集めて、田んぼに大きな塔を建て、大勢が集まって、腹をあぶったり背中をあぶったり、たばこに火をつけたり習字の半紙を燃やしたり、賑やかにした記憶があります。
今は寺の駐車場で1メートルほどの小さな塔で、ごく内輪のおさいどになってしまいました。
「おさいど」は「お柴灯」で、神仏に供える燈明の意味でしたが、「護摩柴灯」などのように仏教の祈祷に使われてきました。
村々では、1年間の邪気を払ったり、健康を祈願したりの行事となって冬の楽しみにもなってきたのでしょう。