Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

俳句誌10月号投句

2013年07月22日 23時09分25秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 訂正版 俳句誌10月号投句

★日盛りに水生れおり千枚田
★道示す指の先にも濃紫陽花
★じぐざぐに風吹く夕べ桜桃忌
★成り行きに任せて歩き初なすび
★国見して郭公空をつらぬけり
★「学校は嫌」踏みしだかれて蛇苺
★野苺を牛踏み行けり古墳の世
★戦世の日記は楷書虫干しす
★夏祭り懐かしき日の顔探す
★大山道蛍袋に住む精霊

 昨晩アップしたのは、修正前あるいは句会での指摘を受ける前の句稿であった。
 コメントのある句ではなくて助かった。


さとうてるえさんの作品「生命の樹」

2013年07月22日 00時15分36秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 久しぶりに、さとうてるえさんの作品を見た。この作品を私は始めて見る。これまで私のブログに登場した作品とはちょっとおもむきが違う。私としては気に入った作品だ。
 風と思われる輪、また根を描いたこと、太陽と思われる円形の淡い輪郭、これらがとても印象的だ。白と淡い青のグラデーションもいいと思う。
 冬の落葉樹が寒風の中で、弱い太陽の光にも関わらず立っている様子から、強い生命力を私は感じ取った。
 同時に枝の先のふくらみに冬芽も描かれている。その冬芽の逞しさも着目して欲しいというのが作者の思いであった。
 
 実際のところは根はもっと深く、地上の形態と同じくらいのボリュームがあるのだと思うが、そこまで描いてしまっては、くどくなるし全体のバランスも悪くなるので、この表現で異存はない。

 作者は福島市在住である。福島市は県庁所在地でありながら、他の多くの都市のようにドーナッツ現象や過疎化などが進行していた。その上、現在は震災、そして原発事故後の風評被害などの厳しい状況下に置かれている。この福島市という土地で生き抜く作者の逞しさが滲み出ていると思う。
 私などいつもその逞しいエネルギーにあおられてしまうのだ。