Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

杖を突いて見えること

2022年01月01日 21時41分46秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 初詣の帰りに横浜駅近くの喫茶店で一服。さらに元旦から開いている百貨店を覗いてみた。ものすごい混雑で、杖を突いていては危険だと実感。早々にタクシーで帰宅。
 例年3日は、横浜駅そばで箱根駅伝復路を見物するが、杖を突いて見物に行くのは危険かもしれない。

 杖を突いて歩くと、世の中の見方も少し変わる。
 おのずとゆっくり歩くことになるので、電車に乗るときに押されることが怖い。また嫌がらせのように故意にぶつかってくる人や、杖を足で払う人、エスカレーターで押しのける人などもいるので要注意である。
 いっぽうで、杖を突いて電車に乗ると席を譲ってくれるかたも多い。杖は70歳で手にした「敬老パス」(無料ではない)のようなもの、と妻と語り合った。
 膝が痛い場合、電車やバスの揺れで電気が走ったような痛みを感ずることが多々あり、立ったままというのはつらいものである。
 たいていのかたは狭い道を避けてくれたり、ちょっとした心遣いをしてくれるのでありがたい。おのずと人に対して素直で寛容な気分になる。杖の効用のひとつだと思う。とくに小さな子どもが恥ずかしそうにしながら親切にしてくれると素直に嬉しくなるし、大仰に感謝の意を表するようにしている。
 しかし電車の優先席の近くに行っても、席は譲ってくれることは稀である。優先席以外の席のほうが譲ってくれる割合が高いと実感している。優先席に座っている人は、優先席を必要としているかた以外は、優先席を承知で座っているので、譲る気は毛頭ないようだ。
 笑えないジョークとして、「優先席でマタニティ姿の女性に席を譲るのは杖を突いた老人」というのがあるというが、なるほど、と実感している。
 なお、数年前の坐骨神経痛の時は、いったん座るとこんどは立てなくなるので、せっかく譲ってくれても、座れない旨伝えるのがとても心苦しかったことを記憶している。

 そんなこんなで、多難な一年にならないように、気を付けたい一年のスタートである。



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