Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

桜と制服

2024年04月08日 19時41分57秒 | 思いつき・エッセイ・・・

      

 フラワー緑道に咲いているヨコハマヒザクラを見てきた。早いものでほとんど花は散り、葉桜の時期も過ぎ去ろうとしていた。樹木の下は、赤く染まっている。樹上は花と蕊の赤さが目立ち、葉もまだ赤味を帯びている。
 花を楽しむ時期がカワヅザクラやソメイヨシノよりも短い。今年の気温のためなのか、もともとがそういうものなのか、私のこれまでの観察では不明。

   

 本日は横浜の公立中学校の入学式であったようだ。桜が満開に近い状態での入学式、私はあまり記憶にない。団地の近くのソメイヨシノは見頃になっている。真新しい制服姿の子と親が目立つ。
 制服にあまりいい思い出のない私はつい顔を背けたくなる。「制服」といわずに「作業服」と捉えれば、もっと教える側も生徒も親も楽になるのに、と今となっては思える。当時はそう思うことができなかった。気持ちのゆとりもなかった。教師も学校も親も、そして当然ながら当の私も不幸であった。
 時代の所為にはしたくないが、やはり私の場合も「制服は人を律する」「高校生らしさ」という規範に縛られて、最後の最後でその規範から抜け出すことができなかった。体に合わない窮屈な制服の細かすぎる規制や、意味不明な校則の細則に縛られ続け、不幸であったと思う。
 戦前の軍隊のように、否、どんな時代も、いったん決めたことに縛られ、それを規範として自らと他人、特に目下のものをがんじがらめに追い込んでしまう人間がいる。組織というものを第一義に考えてしまうと些細な規範に縛られてしまう。そして他人を不幸に落とし込めるのだ。それが高校3年で学んだ貴重な体験だったと、卒業後5年ほど経ってから思うようになった。



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