有隣堂にて、本を探してみた。
「まん延防止等重点措置」という新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく措置である。「まん防」と略して政府関係者が国会でしゃべっていたが、私は法律用語を無造作に国会で略して使うことに強い違和感を覚えていた。しかもできたばかりの法律上の措置である。
私が「マンボウ」という発言を聞いて思い出したのが、北杜夫のエッセイ集「どくとるマンボウ」シリーズである。1958年の刊行で大人気となったというが、私が中学生になった1964年ころも大人気で、伊勢佐木町にいまでもある有隣堂本店で立ち読みで「航海記」「昆虫記」を読んだ。
立ち読みをしながら声を出して笑うものだから、横に立っていた他の客が馬鹿にしたように私を見ていたのに気が付いて、恥ずかしくなったことを覚えている。それでもやめられず、他の日に、やはり声を出して笑ってしまった。一緒に行った同級生が私の足を踏んで「恥ずかしいからやめろ」と注意してくれたことも覚えている。もう57年も昔の話である。
だが、笑いこけたことは覚えているが、肝心な内容についての記憶がまったくない。著者の北杜夫にはとても失礼だとは思うのだが、こればかりは致し方ない。
その「どくとるマンボウ」シリーズを本日探してみたのである。
残念ながら書棚にはなかった。もう品切れなのだろうか。特に在庫を調べるほどの熱意はなかったが、もしもあれば読んでみたい。しかしまた立ち読みで笑いだしたら、今度は70歳間近の白髪のおじいさんとしては、とても恥ずかしい。
図書館で借りて家で読んだほうが無難かもしれない。
それだけの覚悟がないのが日本の政治家。
政治家の姿勢を丁寧に繰り返し、国民目線で批判することで、彼らを選んでしまった国民への判断材料を提供することが必要かと思います。
怒りがわいてくるときほど、冷静に周囲を見ながら、仲間を増やす目線で‥。
また危機管理の究極とは何なのか全く脳裏にないらしく、「感染の波、想像を超える」と、まるで対岸の火事みたいな言いぐさにはあきれかえった。メディアが市中インタビューしているのを見てもこの法の事なんか全く意に介してないのも当たり前だと思った。
危機管理の究極見回り隊が飲食店確認のため巡回してるというが、強い権限もなしに歩いたところでどうなると言うのだろう。客が違反したらどうするつもりなんだろう。
自粛も限界だというが、でも若者らが寒い街中で飲食しながら大声で騒いでいる様は実に醜悪だ。