新型コロナウィルス感染症が拡大している中、またもや政府の対応は矛盾だらけ。旅行に行け、食事を楽しめ‥と、大手の旅行会社やチェーン店に厚く税金を使い、病院や介護職場等への手立ては講じることはしない。
地方自治体が繁華街への出入りを規制しようとしている事態なのに、逆に事業を推進。
後手が今の政府の得意技かと思っていたら、それ以上に逆風を吹かせている。火事の現場に水をかけるのではなく、大風が吹くような方策を推進している。
経済を回すのが大切という前に、抑え込む手立てがまず間違っているとしか思えない。医療従事者への感謝はブルーインパルスを飛ばすことではなく、医療従事者の処遇をよくすることであり、医療機関への助成であり、今は職に就いていない医療従事者・介護従事者などが職場復帰できる条件整備であるはずだ。また検査体制の充実・保険適用、隔離施設の確保、やらなくてはならない施策で、いっそうの充実が求められているものは、素人の私が考えても膨大にある。
いったん言い出したら、メンツにかけてもとに戻さない政治。これでは登山で天候が悪くなったのに引き返さずにわざわざ危険な雷雨の中に踏み込んで行くようなものである。政府がこれをすると政府関係者だけでなく、国民を不幸に落とし込むことであり、罪はもっと重い。
自分でできる防御の徹底と、国民にお説教を垂れる前に、政府ができる施策を十分に実行してもらいたいものである。公助はここまで努力した、という実績が大切である。その信頼がないなかで、自助・共助と突き放されるわけにはいかない。
今から75年前、政府は国民をあおるだけあおり、その挙句人的にも膨大な損失を続け、人の命を粗末に扱い、国土を荒廃させ、周辺諸国と諸国民に多大な被害を強い、そしてギブアップした。その後の国民に多大な飢えと無政府状態をもたらし、引揚者を放置した。
こんな事態を避けるためには、政府への監視と施策の転換を求め、目を国民の生活に向けさせなくてはならない。「政権・政府にものいう国民」にならなくてはいけない。75年前と同じ轍を踏んではならない。