イランの死刑制度、死刑囚を死刑にするにはカネが必要で、それは死刑囚の家族に送られる。つまり遺族はカネがなければ憎き死刑囚を死刑にはできないのだ。
つまり、そこにはイスラムの宗教的な深い思念が介在すると思われる。それから起因して被害者家族の病人治療費の問題とか、恋愛さえカネのために諦念しなければならないほど、主人公は苦悩を抱えることになる。
ファルハディのイヤミス系の原点がこの作品にある。次から . . . 本文を読む
主人公が高校生ということで平易に小説に入ることができた。さらに腎臓透析を受けている高校生たち、けれど何やら不穏な人たちが住んでいるある町に、、。
面白いんだけど、また最後まで真相がわからず引っ張っていくその書きぶり、そして真相にたどり着いたとき、やはりかなりの衝撃を受ける。いくらなんでもそういうことが、、なんて思ったりしたが、これはミステリー。本格ものではないが、実に五十嵐らしい論理で構成したミ . . . 本文を読む