何故って、通勤時の電車のエアコンが阪急電車はほとんど効いていないのだ。だいたい電車に乗り付けるまでみんなほとんどの人は歩いているはず。夏は歩みを止めると急に汗が噴き出る。駅に着き、人並みをかき分け電車にやっとたどり着くと、そこは30度近い熱帯の空間。それが阪急電車だ。
最初、車よろしく、エンジンが止まっているからかなあとも思った。ところが如何せん、走り出しても温度は変わらず。恐らく車内は28度ぐ . . . 本文を読む
かの個性派俳優テレンス・スタンプもいい老け方ですなあ。「コレクター」「テオレマ」の見事さ。一方ヴァネッサはよく見ないと分からないぐらい老けてた。「欲望」の超美貌。「ジュリア」の闘いと別れの一瞬の微笑。いずれも僕の青春でした。
でもこの映画、作られた老人映画という感じが匂うが、如何せん劇場は満員御礼。最近やたらと多いこの種の映画、これは興行的な安定志向が吹き荒れているだろうか、、。
笑えるところ . . . 本文を読む
冒頭から武器を売ろうとする北鮮、アラブ系の西洋映画風シーン。それが銃撃戦になり逃げる男。どうやら北鮮のスパイが主人公らしい。ハ・ジョンウが引き締まった身体で画面を駆け抜ける。出だし好調。
音響が腹に響くぐらいすごく、サスペンス映画として高揚感が出てくる。カーチェイスのスリリング。はたして裏切り者は妻なのか。
なかなかドツボにはまったような閉塞感と開放感が交互に溢れ、この映画は観客を休めることを . . . 本文を読む
こういう映画って困るんだよなあ。司法の不正と警察捜査の甘さ。国家権力との癒着。韓国事情のそのひどさに新たに驚くとともに、映画がその事実そのものに導かれ過ぎ、映画本来の魅力をなくしかけていることに少々唖然。
この教授の勉強熱心で、弁護士などいなくても十分裁判をやってのける秀逸さは十分理解出来た。でもその面白さを見る映画でもない。飲んだくれのハチャメチャ(僕はそれほどでもないと思ったが)真正弁護士の . . . 本文を読む
サスペンスなのか、それともただのクライムものなのか、身の毛もよだつ臓器売買の話であります。韓国映画、いよいよここまで来たか、という感じですね。
拉致と臓器解体を通常のフェリーでやろううとする、こんな荒唐無稽なことが、とか思っていると、どうも実話らしく、本当に事実は小説より奇なりであります。とは言ってもねえ、本当に客のいないサウナで解体処理をしたんだろうか、どう考えても無理らしく思えるんだが、とか . . . 本文を読む
それでなくとも狭いウィングフィールドに満員の観客。梅雨明けの大阪。空調は不調気味。出し物は17年前ほどの再演でホンは全く変えていないと言う代物。
人を13人殺害した男の物語である。人と言っても女性ばかり狙う異常者である。どれだけ陰険で醜悪なハナシだろうと思うだろう。ところがそれが演劇に化けると一人の男の哀しい人生を漂わせるのだから、演劇は不思議である。魔法である。
冒頭、新聞売込みの青年が2部 . . . 本文を読む
たまにコンサートには行く。CDではカルテットが好きだが、生ではやはりシンフォニーがいいと思っている。集合体としての音も、各個人の楽器の音も、さらにシンフォニーは楽器を奏でる奏者の仕種を見るにつけてビジュアル的に実に面白い。
そして本作はカルテットの話である。25年続いているそれぞれの人間ドラマである。リーダーたる存在のチェリストが病気を発病し引退しようとするところからドラマは始まる。
4人最後 . . . 本文を読む
かなり手の込んだミステリーで、この手法はなかなか斬新。「殺人の追憶」をモチーフにド派手なアクションミステリー劇を仕立て上げ、いかにも映画でしか味わえないとびきり面白い娯楽作品となっている。
なるほどね。終盤の真犯人を登場させる劇場型テレビ中継は迫力ものだった。でも、あの本の著者が誰なのかは、真犯人だけはすぐ分かったはずではないのか、という素朴な疑問が出てくる。いくら出たがりだと言えど(時効が成立 . . . 本文を読む
梅雨も明けた猛暑の大阪。平日午後3時。なんと会場は若い人で熱気が充満。かなりの動員力。さすが、サリngROCKの人気ぶりが窺われる。
彼女のこの演劇(突劇金魚)はほんと久しぶりだが、今年西宮でわけのわからぬ岩松 了の「泡」を見ている。その時は大勢で客演の彼女が意外と目立たず(彼女は主役でなければだめなんだ。言い過ぎ?)、演劇の一面性を見させてもらった。
ところが見ているうちに息子役の原竹志に何 . . . 本文を読む
事実に基づいて作られた映画だから、脚色はない。3か月の筏による航行もアドベンチャー映画のように超劇的な嵐があるわけでもない。そして筏の上の6人は意外と精神的葛藤も少ないようである。
ときにはサメに遭遇し冷や冷やするシーンもあったが、しかしそれほど映画的高揚感はない。
そう、この映画は結構地味目の映画作りなのであります。だって、事実に基づいて(縛られて)いるのだから、映画的躍動感を映像から覚える . . . 本文を読む
ガリレオと子供との会話・駆け引きが結構楽しい。単なるペットボトルから200メートル先の海の様子を観察する実験道具の製造等、この辺りは映画ならではの楽しさが溢れている。
でもこの映画、原作読んでいないから何とも言えないけれど、すっきりしない結末です。
まあ、16年前の事件が証拠一つで殺人犯にされる警察捜査も、ちと疑問だが(それは置いといても)、三つほど問題点を指摘したい。
ネタバレです。
ま . . . 本文を読む
見る前から上演時間に揶揄する。3時間半。泉鏡花。どうしようか、、。しかしそんな危惧は見て10分もすれば即なくなる。
たしかに小道具なんてちゃちで、ある意味みすぼらしくさえあるが、それでも彼らの芝居への意気込みが全然そんなことを気にしなくなる。それほど素晴らしい。
台詞回しがよく、けいこを積んで腹の底から声を出しているのが分かる。気持ちいい。ハナシの展開も悪く言えば通俗的だが、だからこそ3時間半 . . . 本文を読む