世間では連休、でもないかな。今日は平日。ターミナルに行くとスーツ姿も多い。リクルート姿が目に付くかな。
今日も映画館へ。今日はテアトル梅田で2本。まず「つぐない」。おばさま族で満席。少々嫌な予感がしたが、不的中。秀作で安心する。
期待作だ。イギリス映画というのがいい。駄作は少ない。ハリウッドとは大違い。
最近のイギリス映画は生活派というか、実直な内容が多いのですが、この作品は本格小説の映画化です。 . . . 本文を読む
日常の中に潜む非日常は僕たちにとってそうざらにない現象であります。でも、いつ悲惨な非日常が出現するか、いつ、人間がふとしたことで滅んでしまうのか、それは誰にも分らない、、。それが僕たち人間の生きている場所でもあります。
映画は、ふとしたことで大人を殺してしまう少年の彷徨いの心を、不安定でいながら流麗なクリストファー・ドイルのカメラで追う。その荒い粒子を伴った砂漠のような映像。それは少年の心象風景 . . . 本文を読む
映画的テクニックを駆使させ、なおかつ人類永遠のテーマすなわち恋愛というものを贖罪という視点から多角的に描いた秀作であります。
冒頭の延々と語られる冤罪までの職人的なモンタージュの積み重ねの映像、そしてワンシーンで戦争の実態をスケール感豊かに描写した海岸シーンは対比的だがこの映画の白眉だろう。
でも何といってもこの映画の秀逸なところは映画の中の映画(小説)と言うべきか、観客をうまく騙してくれるの . . . 本文を読む
鮮烈な青春のひとときの永遠をこの映画に見る。ミステリーの形は借りてはいるものの、立派に素晴らしい青春映画であります。ここには誰もが一度は通り過ぎる真実の大切なものがあります。
映画のコピーに今まで感心したものは実に少ないけれど、この映画はどれもがいいなあ。「人生を変えるほどの切なさが、ここにある。」「神さま、この話だけは見ないでほしい。」「誰かが来るのを待ってたんだ。ディランを歌う男だとは思わな . . . 本文を読む
久々の演劇だ。期待して見ることになる。
かなり純粋な人の心を追求した野心作です。題材が売春婦でありながら聖女のような清らかなものを持っている女性というのもドストエフスキーっぽく面白い。
舞台の上の装備もシンプルでありながら美しくセンスの良さを感じる。セリフもみんなしっかりと発声しており、練習が十分できていることを窺わせた。何より純粋なものを求めている二人の男女の清らかさは清冽でこの劇団のポジショ . . . 本文を読む
まあ、斬るは、斬るは、斬ってくれます。ここまで大鉈で斬ってくれると逆にすっきりします。今、世相の多種多様な問題点を独自の視点から(かなり独断的ではありますが、、)ぶち上げています。爽快です。不快に思う人もいるでしょうが、ここまで明快に世相を切ってくれると痛快です。
彼が言うには人間の形成時での一番の肝要なのは「三つ子の魂百まで」の通り、母親が子供をきちんと育てていないことが諸悪の根源である、と言 . . . 本文を読む
昨日は結局家の用事に追いまくられ映画館に行けず。気分を変えて桜ノ宮の造幣局の通称通り抜けに行く。
午後に行った時は温度も27度に達し、暑いです。どうしても実年女性、実年夫婦連れが多く、(平日ということもあるんでしょう)若い人は少ない。
桜のほうは見事だけれど、葉桜も見られピークは過ぎていたかも。やはり桜は満開前がきれいだと思う。川の並びの桜が完全に終わっていたので、道路側だけの桜だけでない、全体 . . . 本文を読む
フィクサーという題名にこだわってしまったが、あまり意味はなかったんですね。日本では、もみ消し屋というより政商というイメージもあったので、もっと骨太で「ノーカントリー」と並ぶような重圧ドラマだと思っていた。
まあ、でも確かにサスペンス映画としては流麗な演出で、派手さはないものの映画的には優れものです。薬害訴訟での弁護士同士の熾烈な戦いを題材にしているので、娯楽性は少ないが、緻密で機敏な映像は2時間 . . . 本文を読む
3大スター競演。ロバート・レッドフォード、久々の監督作品と来ればそりゃあ映画ファンは見ざるを得ないでしょう。素材も考えずに食いついた僕は、、。
ほとんどが1対1の対話劇の構成。しかもアフガンのアメリカの政策論争が骨格になっていて、華やかなスター競演というには背筋をしゃんとしないと観賞出来ないような内容であります。そう、この映画はNHKの日曜討論を劇場版にしたような真摯なシリアスものなのであります . . . 本文を読む
文革後のひとびとの暮らし、営みを大河のようにじっくりと描く中国映画の真骨頂。スタイルとしては特に新しいわけではなく、どこか中国というより台湾映画のタッチを感じるセンスを持っている。茫々とした人生の流れ、よどみもあれば急流もある。そんな当たり前のごく普通の人々をカメラに収めている。
3人の子供をそれぞれパート別に描き、それぞれが輻輳していく演出方法は、散文的でそれぞれの心情が観客に沁み渡り的確だ。 . . . 本文を読む
小林政広のデビュー作。内容は暗い絶望を見ているだけの話なのだが、実に初々しいし若い。気恥ずかしいぐらい心情を吐露している。20代で作った映画ではないのは明らかなのにその青春している映像は甘いけれども後ろ髪惹かれる思いがする。
後年の作品に比べると随分登場人物も多彩で、青春時代によくある彷徨の心情を突然家族を失った中年の男に託してぶっつける。それはけれども甘酸っぱく優しい魂の叫びだ。彼がこれを作っ . . . 本文を読む
月曜日はゆっくり目に起床。ゆっくり目に家を出てまず梅田ブルク7で「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」。
原作はブログ小説だそうだ。ブログといえば、「電車男」は秀作で驚いたものだ。地味だけど、見てあげようといそいそ出かける。思ったよりいい作品に仕上げてある。ラストには泣かされるし、ひょっとして最近涙腺が弱くなってるんだろうか、、。
その後テアトル梅田で「スルース」。
これは35年ほど前の言わずと知れ . . . 本文を読む
イラン映画なんですが、中東の黄色い土、ほこり、レンガ、草花、そして苦悩している若者を見ているうちにやはりイスラム教もキリスト教と根は一つなのだと気づきました。
愛を得るためではなく、愛を忘れるために巡礼の旅をしている若者はある意味コーランの教えから逸脱しているのだろう。それほど素直に湧き出る言葉さえ咎められる現代宗教は人を圧迫しているのだ、ということを冒頭の詩を伝えるシーンでこの映画は言い切って . . . 本文を読む
映画も舞台も超有名な秀作ミステリー劇の再映画化。そりゃあ、映画ファンはこの顔ぶれ、演出家、脚本家であったら即映画館に馳せ参じるはずの話題作であります。
M・ケインは若いときJ・ロウと同じく金髪美青年で、同じ英国人。35年前、かの名優ローレンス・オリビエ爵相手に「スルース探偵」をJ・ロウの役柄で出演している。M・ケインとJ・ロウは「アルフィー」で時を違えて同じく主演するなどまるで生まれ変わりのよう . . . 本文を読む
ブログ小説では超有名らしいが、そんなことは全く知らない僕は普通に映画を見た。何故か設定は30年前のインベーダーゲーム時代。もう大人だった僕はそれほど胸キュンになるほど懐かしさは覚えないけれど、それでも当時の流行歌(この語句自体死語です)を聴くとじんわりとノスタルジーは浮かんでくる。
考えると、こんな性懲りもないガキっぽい戦争を繰り返すこと自体、現代では皆無なんでしょうなあ。だから設定を際限なく過 . . . 本文を読む