結構怖い。見なければよかったと思うのは一瞬で、そこからは画面に一気に入り込んでしまった。ホラー映画の常道であろう。ラストも気が利いていてこの手の映画ではすっきりするさわやかな後味が印象的。
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阪本が仁義なき戦いを撮るときは敢えてイタリア家族史のような二人に絞ったのだろう。そのためファーストシーンの衝撃がラストまでこの作品を持ちこたえることとなる。本編はラストまでの過程と化し、しかしそれは仁義なき戦いではない。
理不尽な閉め方も良しとする。
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男なのに女として生きることを試みた人たちの「なれの果て」はいかに、というテーマが、人間の老い、家族、独りであるということなど人間の根本的な問題にまで問い詰めていく過程は、しかしさりげなく明るいタッチで描かれるのでうまいなあとうなってしまう。
結局母親と同じくゲイの男性を愛してしまった女性は欲望だけをほかの男性で処理したわけだが、ここが現代的な解釈なんだろうなあ。
オダギリジョーはオンナオンナして . . . 本文を読む
何か全体にうごめくパワーのようなものは感じるがそれは未熟であるような気がしてならない。まず。映像が荒く美しさを感じないこと。主人公の歌が僕には心惹かれるものではないこと。全体に急ぎすぎな演出振りなど荒削りの感じがして仕方がない。
ラストの声をなくしてもかなりの人々の前で街で歌う主人公はちとやりすぎではないのか。
僕だったら、声をなくしても歌う主人公を無視して通り過ぎる人々を描くかもしれない。
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まさにクォン・サンウを見るために作られたアイドル映画的ラブコメ。女の人がこの映画でサンウの涙を見るのはそりゃため息が出るほどうれしいでしょうけど、男の僕はどうしたらいいんでしょうか、、。あまりに女性どもの熱気に一人違和感を感じる、であった。
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南極の白い雪と強風という延々と続く同じ風景に少々眠気も増してきて僕はしばしば白昼夢の状況になった。目を開けると映画も僕の脳裡と同じ状態で、サイコ的な怖さもあるが少々独りよがり気味。映画的なスケールには程遠かったなあ。
ユ・ジテがふっくらで別人のよう。隊長と対立する役なのに迫力足りず。
ソン・ガンホは相変わらずうまいが、そもそも脚本自体が書けてないので、演技のしようがなかったのではないか、、。
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こういう現在から過去へ物語を遡っていく映画としては韓国の「ペパーミントキャンディー」を思い浮かべるが、あの映画は順番どおりにしてもなかなか重い映画だったのに対し、この映画は内容的にかなり薄っぺらいものになってしまう。
こんなありふれたものを逆に辿っていくことで、人間の棘のようなものを表出するあたり、オゾンのうまいところ。
でもこんなハナシを映画にしちゃうなんて、ちょっと映画的にも軽くないかな。内 . . . 本文を読む
期待以上の拾い物。派手な刑事ものになるのかなと思ったら、意外や警察上層部、悪徳弁護士等を警鐘する骨太映画に仕上がっている。しかも底流として人間愛がしっかり描かれており、室井慎次氏には心から惚れてしまった。娯楽作以上のものを感じる秀作。
以下、ネタバレあり。
室井慎次の学生時代の恋物語に思いがけず感動してしまい、不覚にも涙してしまいました。そのときの生き方が今にも続いていることを知り、この映画 . . . 本文を読む
エンドクレジットで初めてコーエンの映画だと知ったよ。そういえばそんな感じだなあと、、。こんな見方もあっていいんじゃあないかな。最初からコーエンと分かっていたら別の鑑賞意識を持って見ていたからね。それで、どうだったかというと、前半のもたもたぶりはコーエンらしくない、というか、冴えない。しかし、お金を手に入れてからのあの連続はやはりとっても出色だ。にんまりさせられる。特に教授までお道連れとはなかなかユ . . . 本文を読む
結構怖いというか、厭な場面の連続でホント目をかなりそむけました。考えられるだけの汚染の洪水。映画を見ていて今にも石鹸で手を洗いたくなったぐらい。作った人はかなり悪趣味ですなあ。でもその分かなり面白かったことは事実。
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金メダリストの男と片やアメリカで養子縁組させられた孤児の経験のある女性とのラブストーリー。と、素敵な素材なのだが如何せんぐーたら脚本と甘い演出のため見せ場もないまま普通の終わってしまう旧韓国映画。実力の差は歴然。
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ふとしたことから30年もタイムスリップする素敵なファンタジーラブストーりーだ。丁寧で優しい映画作りは感心。主演の二人は素敵だ。どんな夫婦も二人の馴れ初めを思い出すとどんなにすばらしい愛を紡ぎ合っていたか分かるんだけどなあ、、。
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どういうところのない韓国映画。ハン・ソッキュ結構若いと思っていたら初主演作なんだ。子連れの医者が嫌っていた女とひょんなことから愛し合う小市民的ラブストーリー。まとめた感のある映画なので、それ以上でもそれ以下でもないが、まあ楽しめた。
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拾いものの純度の高い映画。ダムに沈む村と子供の心を失わないまま生きている青年とを同化させ、見終わった後の感銘度は高い。やはりラストは泣いてしまいました。それは美しい涙だったように思う。その青年にシン・ハギョン、素晴らしい。秀作。
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それにしても良くあれだけワインをがぶ飲みするワイ。しかもその後運転はするわ、セックスはガンガンだったり、アメリカ人って日本人と違う人種というのが良く分かります。食事も肉の真っ黒コゲの大盛りだったり、でも、精神性だけは結構繊細で、そこのところは日本人の方が強いのかな。
そんなアメリカンスケッチがかなりいい映像で引き締める。男優がそこら辺にいる風貌の俳優を使ったのが成功している。女優は2人ともなかな . . . 本文を読む