ロシア映画にしてはアメリカ映画並に溌剌、映像もクリアで驚く。アクション映画としても見せ場もふんだんに用意してあり、観客が退屈するシーンはない。
見事にハリウッド並にアクション映画化しており、劇場占拠事件、学校占拠事件などロシアでのチェチェン武装グループでのテロは今でも記憶に残っているおりから、ただの映画とも思えない緊張感が走る。
特に死の灰のミサイルを積んだ飛行機、機体が爆発しても、高度が3000 . . . 本文を読む
チェ・ミンシク、久々に普通の人間の役。たまにはこんな脚本も気が置けないと思って選んだのかな。それほど通常の普遍的なうだつのあがらない臨時教員の役だ。
でも、やはりうまい。
演出も受けを狙ってないところが好感的で、あれほど絆があった生徒たちとの別れも写真だけで説明するなど、抑制的である。
どうと言うこともないストーリーなのだが、それはそれでひとつひとつ味があり、画面を見ながら何かいい小説を読んでいる . . . 本文を読む
ファーストシーンから気合の入った演出振り。醒めたクールな雰囲気がラストまで保たれる。映像も切り回しが早くスピーデーで主人公の心根に入る。
何を言っても、気持ち的にびしっと決めたヴァンダムをほめてあげよう。
容貌は中年真っ盛りで魅力も乏しくなっているが、初めて演技したかのような思い込み演技。なかなかでヤンス。
妻が殺される理不尽も唐突で面白い。殺す理由がまったくないからなお面白い。
妻の同僚で . . . 本文を読む
出だしは強烈な子供を使った新ホラーと思いきや後は通常のホラースタイルにはまってる。着想は面白いですね。この手のハナシは海外で「ハーメルンの笛吹き」など、実際子供が集団で喪失した事実も有名なハナシ。
僕も好きな題材です。
しかし、親側と子供側の戦いの論理が理解できず、また見世物的になったのも通俗的になった理由。
もっと、精神的にぞくぞくさせてくれなきゃね。本来ホラーってそうでしょう?
*** . . . 本文を読む
力道山って僕の子供時代の国民的ヒーローで、やはり街頭テレビを思い出す。ものすごい人気で、今でいうとイチロー以上であることは間違いない。空手チョップとまじめな感じで黙々と悪と戦う善というイメージで当事は彼が朝鮮人というのはほとんどの人が知らなかったと思う。
当事とオーバーラップしてしまうので、普通の観客とは見方が違うかもしれないが、言葉は全くの日本語で穏やかなイメージでいつも暖かさを感じられた。ギョ . . . 本文を読む
私どもの年配者が、恐らく見てはいけない、もしくは見る必要のない、映画なのかもしれないが、久々にこの手のアニメを見て想像以上に人間ドラマを垣間見てしまったのも事実。
動画の迫力、表情、精神性、そこらの映画と全く引けを取らずむしろ優れている。
ドラマとしてもラストに持っていくまでの、最初の導入部から中段へとかけての盛り上がり、ラストの決戦のど迫力、さらに子供時代に戻る三兄弟の牧歌的な描写。
泣かせるな . . . 本文を読む
不思議なファンタジー映画だ。何かいろんな解釈のできる映画で、兄弟でねじれた世界に迷い込んでしまうわくわくする物語だ。
だが、両親のところに帰れないのか、両親がいなくなってしまったのか、このねじれは何なんだろう、と映像を見ながらみんな頭をひねる。
海があること、事故死した女の子が生きていること、高橋由伸が太っていること、、この3つがまたもとの世界に戻れるキーなんだと思いずっと考えていたけれど、全くそ . . . 本文を読む
2時間近く、1分とも全く無駄のない映像の連続で、とにかく楽しく、一つ一つの映像がいとおしく、映像を見ている間の至福を感じる映画もまた少ないのだ。
そういう意味ではこの映画は映画の本道を行っている。
ハナシとしては別に何と言うこともなく、感動作でもなく、ましては号泣する映画でもない。
でも、フィンランドという美しい町並み、白夜の不思議さ、少し観光している感もあり、それだけですこぶる嬉しい。
人生って . . . 本文を読む
前作「ランド・オブ・プレンティ」のひどさにもうヴェンダースの映画は見まいと決心していたのにやはり見てしまいました。
ところがものすごく見やすい映画になっており、いつもの退屈さも影を潜めている。
かなり観客に媚びたようなシナリオにまず驚いてしまうが、それでもスター総出演で見ごたえのある演技を見ることができる。
でも、このストーリー、サラ・ポーリー役の女性がいなければかなり陳腐な新派劇と間違えそう。
. . . 本文を読む
「ドッグヴィル」から少し映画的に、しかし実験的要素が薄まり、まるでアメリカの暗黒歴史をマルクスの資本論で解き明かすような構想にはっと驚いてしまう。
前半の教義的内容の露出は大学での講義のようでほとほと眠くなりました。
しかし後半が驚くべき展開で、しっかりこの原始共同体の秘密が告げられる。
面白い。ここまで到達させた映画もすごい。アメリカ形無しである。ラストの写真の反米振りには少々引き気味になってし . . . 本文を読む
「ドッグヴィル」から少し映画的に、しかし実験的要素が薄まり、まるでアメリカの暗黒歴史をマルクスの資本論で解き明かすような構想にはっと驚いてしまう。
前半の教義的内容の露出は大学での講義のようでほとほと眠くなりました。
しかし後半が驚くべき展開で、しっかりこの原始共同体の秘密が告げられる。
面白い。ここまで到達させた映画もすごい。アメリカ形無しである。ラストの写真の反米振りには少々引き気味になってし . . . 本文を読む
ガス・ヴァン・サントの「エレファント」の焼き直し的作風。「エレファント」よりかなり個人ドラマになってはいるが、その分スケールが小さくなっている。
しかし、相変わらず舐めるようなカメラは健在で、主人公の生きる苦悩を露わにする。そのゆったりとした時空に自分までがその場にいるような錯覚さえ覚える憎い演出。
僕は好きだなあ。
特に自殺する前夜の語り弾きの「Death to Birth」は僕の魂に強く入り込 . . . 本文を読む
久しぶりに普通の何のてらいもない素朴な映画を見た気がする。それほど、ストレートないい映画でした。青春映画の常道だけれども、何かを信じてそれに向かって突き進む瞬間というのは、人間誰にでもあると思う。この映画では彼が一人で始めるが、そのうち親友も入り出し、担任の人生の目的を見失っていた元アスリートも一緒に歩み出す。
級友たちも彼を認め出す。その経過はストレートな演出でさわやかだ。
特に少年がマラソンに . . . 本文を読む
別にどうということのない普通のホラーでした。何故それほど騒がれたのか、まあ、分かる気もするけれど、それは、ちょっとしたテクニックレベルでしょう。全体に抑制された作りなので、最近のホラーとは少しトーンが違う。
まず、老人ホームを訪問するショーから始まるが、老人どもの薄気味悪いこと。ここからすでに主人公は被害者なのである。
その後、彼の出現で何故こんなに村の人間が歯車を崩していくのかは分からない . . . 本文を読む
シャーリーズ・セロンのための映画なんだろうけれど、今ひとつ彼女が気を抜かない演技をしているので、あまり楽しめなかったなあ。まじめすぎるのかなあ。もっと遊べばいいのに、人間ドラマみたいに必死に演技付けているので、アクション映画の楽しさを感じれなかった。
内容は他愛のないものなので、何かを感じるような映画ではない。アクションは彼女のクローズアップでアクションをごまかすと言った超初歩的なカメラ。吹き替え . . . 本文を読む