これは、拾い物の映画を見た。話はシンプルなシンデレラものなんだけど、ワーナーでありながら、アジア系がオールキャストで、白人も出てくるけど全く刺身のツマ状態。しかも、乗せ方がうまく、観客は冒頭から画面にくぎ付けになる。
テーマは中国系アメリカ人と純粋(家族を思う)中国人との対立。こういうテーマはあまり日本人にはわからんけれど、うまく映画ではてきぱきと料理してます。
何といっても、全体の流れが映画 . . . 本文を読む
死神たちが彷徨う異次元空間。人間としての転生までが認められている不思議な世界。登場人物も多く楽しいが、さすが死神たちの形相は迫力あり、恐い。その中で、ひとり人間顔していた修羅が目立ってしまう。話も彼を中心に動いているようだ。
そうですね。このようなファンタジーで、いろんなことを考えちゃいますね。今自分が生きていることをしっかりと確認できる演劇でした。
でも、あんな世界だったら、意外と悪くもねえ . . . 本文を読む
道尾の作品にしてはスピーデーで読みやすい。しかも、長くない。またダークで、ノンストップサスペンスという呼びこみがふさわしい、読ませるストーリー。これは新しい道尾を感じさせます。
途中で、あのトリックが入ってから、しばらく前に戻り読み始めました。それぐらいこんがらがりました。この部分が、この小説の白眉の部分です。
でもあの普通に生活していた東大にまで進学した青年がサイコ的にこれほど豹変するだろう . . . 本文を読む
観客席には中年の女性がいっぱい。いつもの年寄り層やギャルっぽい若い子はあまりいない。僕のような男性が一人、ちょっと息苦しい。反応声もオープン、大き目で、女性の逞しさを随分垣間見、させられる。
韓国映画版は秀作で、イメージもまだ残っているので本当はリメイク版は見る気はなかった。しかし、友人たるKさんが最高の評価をしているので、何故だろうと気になっていた。それが見るきっかけでもあります。
前半はさ . . . 本文を読む
巷ではよくある男と女の風景でありますが、本音を見据えていてリアル。
女の身勝手は本能的なもので、時代を経て現代に降り立つと自分本位が素直さにも見える。それでも女は自分にブレーキをかけ立ちどころは揺るがない。日本映画伝統の流れに灯りをともす。
男はこうしてみると、二つのパターンに分けている。少しでも前向きに生きようとする音楽青年と、素のまま、女を利用しても毎日をただ刹那的に生きている男。どちらも . . . 本文を読む
現代におけるミステリーって、もうあらから出尽くして何を書けばいいんdなろうと、作家たちは思っているに違いない。それでもミステリー作家はミステリーを書かなければならない。トリックを常に考えなければならないのである。
本作はそんな長岡の苦悩と才能をすこぶる感じさせるに適当なミステリーだと考える。というのも、いくら何でもなあ、と思えるのも結構含まれるし、一方さすが長岡だといった才気を感じる作品もある。 . . . 本文を読む
女の一生ならぬ男の一生。と言っても団塊の世代の駆け巡る20年ごとの出来事なので、まるで自分史を見ているような錯覚を覚えるほど、身近で、年代的に気持ちが切迫する内容であった。
2時間半の上演時間だが、全然難解でなくわかりやすい作品なので、20年ごとのこの家庭に起こる出来事を楽しみに待つことができる。それは自分の若い時から老年の現在に至るまでを追いかける作業にもなっている。
あ、そう、そういう時代 . . . 本文を読む
学生演劇では登場人物も多く、学生運動とはいえ、青春の虚像・実像をテーマとする劇なので上演しやすいんだろうと思う。50年ほど前の若者をストレートに理解するには今の学生はマシュマロ過ぎるが、それでも自分と同年代の若者の生き方には興味があるのだろうと思う。
年齢の幅がある配役なのに、同一年齢の俳優が取り組む、そのギャップはそのうち気にならなくなる。俳優たちは無理に白髪にすることもなく年配者になり切って . . . 本文を読む
青春とはなんて、もう気恥ずかしくて言うことがおこがましくなって来てはいるが、それでもこの映画はまさしく現代の青春を見事切り取ることに成功している。
男2人に女1人で紡ぎ合うあの世界は、まさしく青春の真っただ中にいる者たちだけが受容することのできる甘美でしかし暗鬱な時間の積み重ねである。今まで、数々の名画の題材になった所以でもある。
函館という暗い町並みが彼らの心象風景を表わしている。どこか置い . . . 本文を読む
韓国の民主化運動を描くドキュメンタリー風作品です。これを見て感動を覚えない韓国国民は少ないだろうと思われるが、日本人の感覚はちと違う、と思う。
それ以前の光州事件は多少報道されていたが、この運動は僕自身ほとんど覚えていない。しかし、映画を見るとこの運動が現在の韓国の基本的発展にいかに寄与していたかが推測される。
そして映画は一人の大学生の虐殺が白日の下に晒されることにより、韓国国民が目を醒まし . . . 本文を読む
何ら関係なさそうに見える人たちに一人の女が入り込んでくる。この女は一体全体何者なのか?
読みやすい文章、興味あふれる題材、描写も面白くほぼ一気読みである。
ところが、刑事たちに.の視点でページが繰られる頃から、何やら戸惑うように変な展開になる。謎の女が想像以上に同情できない女であることに違和感もある。
後半まで面白かっただけに、ラストの描写は残念至極。読後感も当然悪い。これほどいい悪いの激し . . . 本文を読む
若い女という題名なのに、容貌からも決して若くない女で、そのうち31歳ということを知る。フランスでは30才を超えてもマドモアゼルと呼ばれ、まだまだ娘なのだという話を思い出す。日本とは違うのだということをまずピン止めする。
そう、適当に嘘はつくは、安全だと思っていた男からは誘惑され慌てて逃げ出す無軌道な女ぶりだし、正直いい女ではない。実母から嫌悪されているところからもどうしようもない女なのである。で . . . 本文を読む
いつも感心して読む長岡作品だ。警察ものに関しては本当に心揺さぶられる作品が多い。今回はバラエティに富むジャンルでの短編集だ。
特に8編がつながっているわけでもなく、それぞれ独立している。ところどころ人生の蘊蓄のようなものが作品に入っており、今回はそういう部分に感心した。
ミステリーではあるが、まあ少々強引な部分もあり、いつものような心の震えを体験することはなかった。ハートフルな部分が何故か少な . . . 本文を読む
冒頭の20分ばかり。世界に名を鳴らした怪女たち6人がサクセスストーリーを語り合う。それぞれ自分の人生に一つの陰りもなく快活にのたまう。
このシーンがこの演劇の出来を決めると思うんだが、思い切り唐突でわけのわからない自慢話に聞こえてしまったりします。男の僕には少々きつい。女性はそうでもないだろうと想像するが、、。
現実に戻るそれからの展開も、男性不在で何やら、女性の女性による女性のための演劇とい . . . 本文を読む
一人の女性の心の綾をじっくりと、時には激しくまた冷静に照射し続ける秀作です。ラストまで一気に観客の心を惹き続ける稀有な映画になりました。
唐田えりかさん、予告編から気になる女優で、実は見る前からそわそわしてた。小西真奈美とソン・イェジンを足して2で割ったような日本映画待望の美女の登場であります。演技はというと、うまいのかどうかわかりませんが、映っているだけで何かありそうな不思議と存在感のある女優 . . . 本文を読む