バス事故に遭遇した6人の迷宮でのできごと。と言ってしまえばあっけらかんとしてしまうが、人それぞれの人生は確かに存在する。そんな切なくけれど結構明るい楽しい演劇でした。
瀕死の重傷で危篤状態の姉と再び会いたいから、病室でチューブを抜いてしまう妹。それはもう一度だけ霊体となった姉と話をしたいからだった、なんてちょっと作り過ぎみたいなエピソードもあったが、それでもこの全体を覆うやさしさのイメージを損な . . . 本文を読む
夏になると女たちが戻ってくる。総勢22人(男性一人)の、戦争を語り、伝える朗読劇が始まる。日本だけでなく世界の各地からの声を、それぞれ声高に、やさしく、静かに、泣き吠え、語る。
「WE ARE AT WAR. WHAT DO YOU THINK?」が主題である。
今、平和のように思えるここ日本においても、実は世界の、いや地球のどこかで戦争が行われている。我々に今何ができるのか? 自 . . . 本文を読む
最近聖徳太子について、大山氏が、創作された架空の存在であると指摘したことがクローズアップされている。教科書に至っては聖徳太子という表現を使用しないものも多いと聞く。今受けている口座の先生がこの本が一番まともです、ということだったのでさっそく読んでみた。
まあどう考えても厩戸王という用明天皇の皇子は実在していたわけであり、このことを大山氏も否定しているわけではないと思う。日本書紀が作成された8世紀 . . . 本文を読む
ベルギーって狭い国なんだけど、言語も二分されていて国が二つあるようなイメージですね。最近は新聞読んでも移住関係で、きな臭いし、結構問題点が多い国なんですね。
映画では多少そういうところを見せはするが、だいたいがノー天気な映画なんでそれほど深刻ではない。音楽映画だと思っていたら、結構ロマンスしてる映画なんだ。この主役の二人がそれほど美男美女ではないので親近感も持てる。
でもねえ、ブラスバンド、一 . . . 本文を読む
教科書を離れて数十年。本やテレビ等では勉強しているつもりではあるが、きちんと学んだわけではない。特に学校では日露以降は受験の関係からあまり勉強しなかった気がしないでもない。ということで、一から勉強するつもりでこの本を読んでみることにした。
センセーショナルな題名。なぜ日本人は戦争を選んだか。今の時期だからこそ考えるべき問題である。
ある高校に出向いて5回の授業をそのまま書き写した書物である。こ . . . 本文を読む
この作品は結構全国どこかでやってます。映画にもなってるし、題材からかヤングにも人気で、学校などの演劇祭でも取り上げられることの多い劇ですね。
と言いながら、僕は見るのは初めて。まず劇場に入ると、豪華絢爛な舞台美術に目が行く。もうこれを見て、来てよかったなんて単純に思っちゃいました。
妖精たちがふんだんに出てくるので、登場人物も多い。この劇でも総勢30名ばかり出演されているかなあ。そりゃあスケー . . . 本文を読む
お気に入りクァク・ジェヨンの新作。あまり期待してはいなかったが、ジェヨンの並々ならぬ映画愛がめちゃ嬉しくて微笑む。この設定は面白いわ。この際つっこみは一切なしとします。何か書くと面白さが半減するのでコメントはこのぐらいで。映画館に行こう。 . . . 本文を読む
これはどういっていいかなあ、いまみんなが求めているものすべてが詰まった秀逸な演劇でした。
メロメロと読めるけど、算術で何かに0を掛けると0になってしまう。すべてクリアにしてしまう(無限)ということなんだ、と言ってたような気がする。面白いね。
だいたいここに出て来る人たちは人がああせよと言ったら、逆のことをしてしまう人たちばかりだ。自分の思いをそのまま行動することはない。現代の若者は多分その気味 . . . 本文を読む
うーん、やられたな。ミステリーの触れ込みだけど、大やけどをした少女が、いかにピアニストとして成長していくかが詳細に書かれていたので、そっちの方に感心が行ってましたね、僕としたことが恥ずかしい限り。
でもこのアッと驚くどんでん返しは強烈で、考えたら冒頭の火事のところで変に思ったんだけど、失念していましたね。でも忘れててかえって面白かったよ。
ミステリーとはいえ、クラシックに造詣の深いことはこの小 . . . 本文を読む
劇場に入り、何といっても、まず美術が素晴らしい。壁画というべきか、それは日本的であるが、しかし少々毒々しい。死後の場所を暗示しているらしい。そこにある夫婦が傘をそれぞれさして息子の話をする、、(傘が色彩的にも美しい)。
この夫婦は金属バットで息子に撲殺されたという。その息子が黄泉の世界に52年ぶりに帰って来る。燐家にも問題を掲げた家族がおり、息子は予備校に行くことを拒否し、ドラえもんをうまく操っ . . . 本文を読む
今日は演劇の一日仕事。何しろ6劇団の30分ショートを2回に分けて観る。既成の劇団だがみんな若い。そこがとても楽しみな部分である。
まず「箱庭計画 紺青タンザナイト」。前作「アインザッツは鳴り止まない」 はSFものだったが、今回は何と180度違う清冽な恋愛もの。男は高飛車な女性と同棲していたが、女は男に魅力を感じず部屋を出る。仕事にも挫折した男はビルの屋上から飛び降りようとするが、、。
水が地面 . . . 本文を読む
ストーリー的には地味目でクラシカルな映画に見えますが、演出、カメラワーク等々一流のスタッフで製作されており、複雑で交錯する移民の歴史、そして何より女性の本質を論じる上で見どころが多い秀作となりました。
時代は60年以上前の戦後の設定です。まだ移民といえばアイルランド、イタリアが幅を効かしている時代でしょうか。結構ハリウッドではこの系統の映画は多いです。
アメリカは移民の国です。あの自由の女神が . . . 本文を読む
話としては暗く陰惨であるはずなのに、自然とカメラワーク、そして5人の女性がまばゆく美しいので不思議とみずみずしい映像に満ち溢れた作品となった。
叔父はともかく祖母は10年間も普通に彼女たち孫を育てているわけで、これがトルコの辺境地では実際行われていることなんでしょう。そこには時代に伴わない若者たちの憤りが蔓延しているが、それらは例えば日本とは100年ほど時間のギャップはあれど、政治・ . . . 本文を読む
フェルメールが好きだったことと、ミステリーだという触れ込みで読み始めました。けれどどこまで進んでもミステリーらしきものは現れず、あっという間にエンドへ。
現代版は修復師の日本青年が主人公。彼の能力に外国の巨大シンジケートが蚕食してくるといった展開。小樽というヨーロッパの詩情香る都市がこの絵画芸術の雰囲気に合う。ところが、交互に挿入される200年ほど前の、パリの同じく修復師たちの芸術を目指す生き方 . . . 本文を読む
昼編を見る。ある喫茶店。3つのテーブルしかない冴えない店だ。そこに座る3組のそれぞれの人生模様、、。
3人の社会人女性。それぞれ男には苦労してそう。30も過ぎればいろいろ妬み嫉みもあろう。ギャルの前で爆発するお局女性二人。面白いというより、満員電車での女性談議に近いノリ。本当いえば不愉快。不快です。でもこれが人生の真実なんですね。
結婚した娘を心配する両親。新婚の二人を前に言葉が走ってしまう。 . . . 本文を読む