かなりユニークな展開でストーリー的に魅せる。そして深まる謎もそのうちSF的モードに突入。1000年後の世界に移住する魅惑とは何か、個人的にも自問したりして、そしてラストへ。
そこで僕たちが見たものは意外なもので、作者のストーリーテラーたるところを垣間見る。やはり演劇は自分の世界をはぐくみ、爆発させるもの。その王道は行ってます。
面白かったです。 . . . 本文を読む
ハコボレ。好きな劇団で、ずっと鑑賞しているが、前年の公演のみ見逃す。この劇団は演劇はもとよりいつも文庫本カバーのチラシがごっつう素敵。これをもらうだけがために演劇鑑賞続けてるというと、少々よくないかな。今回は前田氏直々の絵柄だが、実に素晴らしい。
ところで、劇の方。
舞台は超すばらしい美術。感心させられる。これならよく行く小劇場を超えてる。劇は寓話っぽいが、大人に聞かせるための童話集と言う感じ . . . 本文を読む
いまどき珍しい本格ミステリーの本道を行く小説への意気込みはよくわかりました。特に最後の超どんでん返しでほとんどの読者が驚いたのは推察できます。
また、登場人物の名前も分かりやすく、(最近のは名前があまりに粋過ぎて、覚えられないのが多い)展開も閉ざされた空間に一人づつ殺されてゆく、もうこたえられない小説です。
さて誉め言葉はここまで。
もうこの小説もか、と言いたいのは、殺戮してゆく動機がなんと . . . 本文を読む
受付に進むとなんとそこに劇団代表の前田氏がいる。気さくな人なんだろうなあと思い劇場に入ると、劇場案内として川田氏が頑張っている。考えたら、俳優でなく川田氏を見るのは初めてのこと。これはいつもと違うわい、、。
劇は5つの悲劇をベースにこの世で一番必要な愛とその別れを描いている。かなり感傷的な演出方法なので少々驚くが、でも川田氏の今まで演じていたものからすると、当然の帰結という風にも思えてくる。
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小6の時代と20年経た32歳の心にどう変化が?面白いテーマであります。大体12歳ごろには荷を考えていたか、私はもう忘却の彼方だが、この劇団の人たちはすべて覚えている。なぜなら彼らにとっては、ほんの少し前だからだ。
その感覚がこの舞台の中枢を動かせ、大人になることとはどういうことか、すなわち人としてどう世の中に合わせていくのか、子供の素直な感覚で表してゆく。
練り込まれた脚本と、パワフルで優しい . . . 本文を読む
総勢24人登場。全員演技達者な俳優たち。2時間20分。4人の文豪の葬式を通して語られる会話。それはそれは文学とは何かを、下ネタも踏まえて語られるすごい作品でした。すなわちそれはそのまま明治以降の人間史ともなる。
それにしても登場する文人たちとそのエピソード、意外とほとんど自分は知っており、そのことに我ながら驚く。文学に興味があったのだなあ。そういえば若い時、日本文学歴史帖などを長い白紙に延々と作 . . . 本文を読む
私のお気に入り映画だ。
遠くから接近するカメラに中年の男が入る。すっかりもう若者ではなくなっているコリン・ファレルの姿がそこにある。彼もアイルランド出身だと思い出す。
この映画は本土では内線の最中。ドンパチやっている。その音響が響き轟く島での話である。
ある日、昨日まで仲良くしていた友人から急に無視され、絶縁を伝えられる男。そのことに執拗に問いただし、復縁しようと、甲斐なく努力しようとする男 . . . 本文を読む