前半のコミカルな人生賛歌が後半の人間の尊厳に極むまでの映画的ペシミズム。だが、あまりにそれは悲惨であり、人間が人間にして来たこととは思われず、目をそむけるものであった。あまりに重く隠れた秀作。
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韓国少女ものホラーととしては輻輳した造りといいなかなかひねってあり面白い。他の女子高生もののように可愛い少女が少ないが、同級生の描き方も生き生きしておりみずみずしい。広がりのある脚本は感心させられるが相変わらず怖さが足りない。ぞくっとさせて欲しい。
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評判ほど悪くない出来。刑事の一人一人が生き生き描かれておりかなり楽しめる。A・ジョリーもこの役ははまっているし、、。
問題はやはりイーサン・ホークの扱いでしょう。
冒頭からあのシーンではもう最初から犯人当てはないも同じ。とすると、刑事たちがいつ気づくかというところに見所が移転するのだが、これがあの捜査網からして偽画家さえ見抜けないのは変。
また、母親さえ殺してしまうホークの内面にあまりに入り . . . 本文を読む
現地の撮影が多かったせいか映像の色、質も荒かったのが全体の印象を悪くさせる。あれほど本来美しい自然があるべきなのに全くそれが生かされていない。それが脚本の方にも飛び火しているわけじゃないだろうに、セリフの一つ一つが青臭い。
感動すべき内容なのに、中途半端で終わってしまい、ラストのあと、あんな添え書きだけでこの映画を終わらせようとするところも幼稚すぎますね。
J・ハートも演技のしようがなかったの . . . 本文を読む
うーん、この映画は小説が原作だなんてちょっと信じられないけれども、どうでもいいことをたらたら映像で表現しているだけの映画のように思えてきて、軽薄とはこういうものかと思ってしまいました。
田中好子は普通のおばさんの役をするとどうしてこんなにひどくなるのでしょうか、、ひょっとしてこれも演技かな、、。
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結構退屈だけどみんな若いし可愛いし見ていていろんな楽しみ方ができるホラーだ。といっても、怖くないんだよね。顔を覚えるだけでも大変。ラストはちょっとした驚きもあるし、まあ水準は行ってる。
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思いがけずのめり込めた秀作。一人一人の気持ちが手に取るように分かる演出、演技。パリに3人で乗り込んで行くところからがハイライト。人の心の大きさ、哀しさ、喜び、新しい出発。人生のすべてがここにある。
こういう映画を見ていると本当に生きていくことがどんなことがあろうとも素晴らしいことのように思える。この映画こそみんなに見てもらいたい作品です。
ラスト、真実を知ったときの母親としてのの落胆、しかしそれ . . . 本文を読む
久々のハリポタ。何か感じが今までと違うなあ。4人目の出場者にハリーが決まるとロンが離れていったり、ダンス会で誰と踊ろうかで揉め事を起こしたり、まあ原作どおりなんだろうけど映画だけを見ているものとしては3人の仲の良さを知っているだけに少々作られた感は否めない。
でも、他はいつものハリポタであったし、映像は相変わらず素晴らしく(もう慣れてしまっているが、、)明るさより暗さが目立った演出でなかなか心憎い . . . 本文を読む
青春さわやかものと思っていたらとんでもないズッコケ団塊世代の逆襲が底流に流れていた。まあ、この二つの波が整合性に結ぶ着くことはありえないのでこちらも気楽に構えておけばいいのだが、冒頭の現代的な面白さに較べ、そのうち急にスピードが落ちだしてからは軽いマンガの乗りになっていく。
まあ、田中麗奈の魅力だけでこの作品を成り立たせているわけだが、最後までその颯爽とした色気は薄れることがない。
ラクロスという . . . 本文を読む
最初安易な普通のアメリカ映画のような感じが、後半じっくり姉妹の生活を見据えることにより、質感のある映像となる。
人間として家族として何を信じるべきか、何を求めるべきか、何を糧に生きていくか姉妹を等間隔に距離を置いたことによりそれぞれ成長する人間を描いていく。
最初女の子の感覚でディアスを見ていく感があったので僕の中で距離を置き始めたが、それもフロリダに行き自我に目覚めてからは充分人間的広がりが感 . . . 本文を読む
心地よい文学作品を読んだ感が強い。庶民の生活からはぶっ飛んだ生活をしている働かない貴族どもだが、決闘などというつまらないハードルを持たされていたんですな。と、本筋に関係のないところで感心したり、雰囲気も合って高級な貴族の恋愛を知るにはすばらしい映画でした。
でも、こんな恋愛って僕らの周りにもわんさあるんだよね。あまりに自分のことばかり考えていると人のことが分からなくなる、という逸話と考えてもいい . . . 本文を読む
この映画がアメリカでヒットしたというのは聞いていたが、完全B級明朗快活映画ってとこかな。黒人が主要メンバーでもあり、且つどちらかというと白人の出番も少ない。黒人辺りをターゲットにした映画で、白人に受けそうな映画を企画したんだね。
ハナシはご都合主義もあるが、まあまとめてるかなあ。何も考えないでぼけっと見るにはいい映画かもしれないね。その割にはひねたったりしているので、スカッとする映画ではないし、新 . . . 本文を読む
この映画、すごく変わってる。まず、女はそうでもないけれど、男が出演者みんな変な顔。本当に題名どおりに奇人の顔。よく変な顔の俳優を揃えたっていう感じ。
次はものすごくずっこけた脚本。展開。連続殺人事件なのに全然怖くない。軽侮いかが本当に捜査をやっている感じもあまりしない。そこがいいね。そのうち観客も一緒に楽しんで映画を見ていることに気づく。
ただ、僕の場合だけかもしれないが、フランス映画のコメディー . . . 本文を読む
良かったです。篠原哲雄って、出来不出来がかなり分かれる不思議な監督なんですが、今回は名作「木曜組曲」と並ぶぐらい素晴らしい力作だ。
かなり文学臭の残る映画ではあるが精緻な演出、緻密で美しい映像、すこぶる繊細で哀しげな音楽、何よりも出演者の演技のダイナミックさ。肉体というものをぶっつけながら、描いているのは実肉体を喪失している男を通して「精神の愛」を描くという難解なテーマなのだが、1本の文学小説を読 . . . 本文を読む
何か中世の美術画を見ているような錯覚さえ覚える風景、衣装、ベニス、色彩、、。1級の作品であることのすべてがここにあります。
原作は覚えていないが、シャイロックって悪役じゃなかったっけ?アル・パチーノの演技が完璧に近いほどすごいので、人間の持つ民族の本源的な悲壮感まで感じてしまう。
まあ、でも2組の恋愛劇も楽しいし、かなりこなれたコメディーだったんだなあと分かる。
声楽も全篇美しいし、映画としても本 . . . 本文を読む