最近「昭和史」(戦前、戦後篇)なる本を立て続けに2冊読んだ。結構今ベストセラーらしく本屋に積んである。
日本が日露戦争を経て満州事変、太平洋戦争へと突入していく暗部を一挙明らかにしていくといった、これぞ目からうろこといった書物であった。著者の半藤一利氏は雑誌編集者だったらしく、でもその職業癖でここまで書けるとは到底思えぬので、かなりの研究があったものと想像される。
ところで太平洋戦争で日本人は3 . . . 本文を読む
冒頭の、タイでの誘拐シーンは思いがけず迫力がありました。毒ガス処理の火炎噴射シーンはやはり恐ろしいものがある。映像的には何回も同映像を使用したりするなど稚拙な部分もあり、決してほめられたものではないが、総じて主要人物が多くかなり物語性に多様性をもたらしており、一応の手塚ワールドは感じられる。
しかし、【玉木宏】ばかりがやけに目立ち(しかし結構好演している)、恐らくこの暗い物語を納めるであろう神父 . . . 本文を読む
まあよくあるCIA系スパイ映画です。舞台が日本というのが珍しかった。突っ込みどころは多い映画だが、まあ原作がしっかりしているので楽しめないことはなかった。
でも問題なのはやはり【ゲイリー・オールドマン】がこの映画のあんな役に出ているということだろうか。何故か普通の演技作りでそれほど気にしなくていいのかもしれないが、彼がやらなくてもいい役どころなのは確か。もったいないなあと思うのは僕だけだろうか、 . . . 本文を読む
南極といっても海岸から程遠い、更に富士山より高い山岳の僻地での1年半の耐寒生活。むさい8人の男性ばかりの共同生活。個室はあれど超狭く、まあ想像を絶する環境なんだろうなあとは思う。
映像では、彼らの仕事ぶりはほとんど紹介されず食事シーンのオンパレード。こういう過酷な24時間で食事が唯一の癒しの空間だというのは分かるけれど、だからって何なんだろうなあと思ってしまう。そういう未知の世界に好奇心はあって . . . 本文を読む
いやあ、時間を忘れる快作ですなあ。あんなにうまくいくとは思えないけれど、そこが映画。【リーアム・ニーソン】の気持ちが観客に乗り移り、捕らわれたお姫様を探すためには何でもありの手段を選ばないその爽快さ。たまらんネエ。
おカネをそれほどかけたように思えない本作だがこれぞ娯楽映画の本道と言ったところがあります。エンタメに欠かせないスピード、スリリング、熱情そして日常からの開放という映画独特の別世界がそ . . . 本文を読む
このシリーズも2作目となり、あれこれ筋道作りに工夫の要るところ。【ベン・スティラー】をつまらない実業家にしてみたり、稼動する歴史人物を多数参入させたり色づけはしているものの、1作目のようなあっと驚くものが薄らいでいるので冗漫でベタな展開を見つめているだけのようにも思える。
それでも子供と一緒に安心して見られる映画というのは現代では数少なく、子供の息遣いを感じながら鑑賞する映画としては本当に最上の . . . 本文を読む
どう考えてもB級映画の大作版ってな感じなんだけれど、こういう映画って童心に戻って乗らないまま見ていると、ドえらい報いを受けてしまうなあと思う。
冒頭の映像アクションはそれでもさすが眠る子も目を覚ます出来。面白い。かっこいい。けれど、テンション下げないと入っていけない。いやあ、僕の不得意の映画だべさ。ところどころテンポが僕の脳裡で止まります。見て1週間にならないのにほとんど覚えていません。
でも . . . 本文を読む
結構面白かったですぞ。何がって?そりゃあ、人間がほとんど経験できないアクシデントがものすごい迫力映像で目の前に繰り広げられるのですから、これを見ないで何とする!
まあ、冒頭の儀式的なタイムカプセルもほどほど興味深々。なかなかいいぞ。ぐいぐい引っ張ってくれる。で、まさにものすごい臨場感の飛行機事故と地下鉄暴走脱線事故。これがどう考えてもCGと思えない出来。このシーンを見るだけでも映画料金は十分ペイ . . . 本文を読む
下北沢で映画館を劇場に改造したシアター711。映画館は良く通っていたが、劇場としてはなんせ狭いから100人は入らない。しかし、映画館の椅子をそのまま使っているので、通常の演劇の椅子のアメニティの低さからは180度違う快適さを感じ取れる。この椅子はいい。
さて、劇は意外や青年の夢を叶えるためにある田舎にやってきた集団農業のハナシ。サラリーマンが厭で転進した青年。ヒルズに勤めていたソサエティレディ。 . . . 本文を読む
かくも長き昭和においても、一番の暗黒時代、それは満州事変から太平洋戦争突入、そして敗戦という国民がみな清貧を強制された10数年であろう。
日本だけで、300万人の死者を出してしまった太平洋戦争。この数字の大きさに改めて唖然としてしまう。
日本人は終戦は8月15日だと思っているが、実際は8月14日であり昭和天皇により広報されたのが15日であるという事実。しかし、更に詰めると調印するまでが真の戦争の終 . . . 本文を読む
最初見始めたときから【キム・ユンソク】は 【ソン・ガンホ】の役どころを演じていることに気づく。顔も似ていないことはない。全体に【ガンホ】を意識しているかのような演技だ。そのうちに気がつかなくなるが、、。
一方、対する敵は【ギドク】映画の常連【ハ・ジョンウ】だ。彼が演じると不思議なことにこんな厭な役なのに憎しみが湧いてこない。(僕だけかな?) 映画全体のトーンも、ただの猟奇的殺人事件とは思えない作 . . . 本文を読む
映像、色合い、構図は美しい。あるのどかな田舎で起こる殺人事件。関係者に聞き込みに当たる刑事。ゆったりと静かに聴き、静かな水に浸っていくように人々は自ら自分の、人間の弱さ、怖さを吐露していく。それは聴いている刑事も同じであった。
ミステリーなんだけれども、いわゆる通常の刑事ものではない。のどかな自然に隠された人間の営みの哀しさ、怖さ、不思議さ、、。こういったものがほころびてもはや隠せなくなってくる . . . 本文を読む
いかにも強引な展開だけれど、でもやはり面白い。通常では納まらないそんな意気込みを感じさせる熱気を思わせる何より設定が光る。7日間というリミット時間も閉塞感があり、ミステリーとして十分楽しめる秀逸エンタメである。
でも少々荒い演出かな、とも思う。あまりに早いカメラの流れは逆に稚拙ささえ感じるほどだが、まあ迫力は感じ取れるのでいいとしよう。スピード感はある。
何よりも無罪を勝ち取るために凄腕弁護士 . . . 本文を読む
生活観の漂うアメリカ映画って、はためずらしい。年は取っていても相変わらず行商人の父親、ウェイトレスさえ勤まらないすぐ切れ女の妹、腕白を通り越して小学生の身分で退校させられる息子、そして過去の栄光に浸っていながらも不倫続行中のメイドの主人公。
良くこんなに負け犬ばかりそろえたかなあ、という感じ。ちょっと作り過ぎている感もなきにしもあらず。そして心機一転、挑戦するは妹と共同作業の死体現場処理清掃業。 . . . 本文を読む