期待し過ぎたせいだろうか、ミステリーとして面白いことは面白いが、観客にすべてのデータを正直に出すと言う本格ものではなく、徐々に出してきて観客はそれで右往左往するという、ちょっとした騙し映画でもある。
こういう作品は動機付けのようなものがきちんと時代性に合ったものであればあるほど秀作になるのだが、本作は通俗的なただの浮気である。何か、別にそう新しいものでもなく、どちらかというと使い古されたテーマで . . . 本文を読む
何と言ってよいのか、やはり人間が過去に戻ると言うタイムトンネルものはワクワクするものがほとばしる。本作は連続殺人事件の真相を知るために現場に戻ろうとする青年の苦悩を描いてはいるものの、主眼はミステリーであり、サスペンスである。
二転三転する展開に息もつけぬぐらいだが、何か話がこんがらがってきてうまく繫がっていない。ラストもあっと驚く打っちゃりを見せているが、これはやりすぎと言うもの . . . 本文を読む
音楽が地鳴りを感じるような荒々しさ。全編異様に鳴り響く。なかなか面白い音だ。映像で写される下北風景と融合して、人間の業というものを追求する。
しかし、演出としては言いたいことがあり過ぎたのだろうか、溺れ、いつもの切れがなかった感がする。
【豊田利晃】監督、この4年間で何かを奔出したいものがあったのだろう。それは分かるが、ちょっと独りよがりの映像が過ぎないかい?ずっとファンだっただけに少々残念。 . . . 本文を読む
冒頭に出てくる「ロメオとジュリエット」がこの二人を暗示しているのだろう、もはや現代においては人間はパンパイアとしか純愛を経験できないのではないか、と思われるほど展開されるのは徹底した究極の二人だけの愛の世界。
永遠の世界に彼女を連れて行こうとするのは簡単なんだけれど、それは彼女を愛してしまった男はなかなかできない。すなわち自分と同じ生存上の悩みを彼女に持たせてしまうからだ。彼女にはそういうことは . . . 本文を読む
冒頭から女子大生の就職内定の話が出てくる。大新聞会社に就職予定の学生だが、彼女は誘拐犯人の娘であった。それをリークした週刊誌により女子大生は内定取り消しを考える。それを阻止しようとする経営者側、そのため20年前の事件を今一度洗うことになる。
何かちょっと作りめいていると思う。無理に引き止める役員なんかいるのだろうかとも思える。現代とは逆の時代なのかもしれません。でも結構丁寧に書いているので面白い . . . 本文を読む
月曜日。朝いつもの出勤時間より早く家を出る。今日は3本映画を観る予定。
TOHOナンバでまず「ウルルの森の物語」。
別にそう観たいわけではなかったが、時間つなぎ。今日は仕事の疲れもあって映画館で寝ていてもいいなあと思っている。軽い映画もいいなあと思う。(それにしても軽すぎるかな。)
最近子育てを離れてかなり経年化しているのでこの種の映画を見ていない。(アニメはたまに見るけれども)動物ものってど . . . 本文を読む
最初に。この3Dメガネって、着け心地が悪いとかは置いといて、かけるとまず色が落ちます。暗くなります。時々メガネをはずして映像を覗いていましたがスクリーンはものすごく色彩鮮やかなきらびやかさでいっぱいでした。
でも、文字が何重にもなっています。仕方なくメガネをまたかける、、。もったいないですね。3D映画のために作られた映画だと思います。しかし、映画の基本である映像がこんなにも色落ちしているのはとて . . . 本文を読む
原作もテレビも未見の吾輩が満席の1席を争うなんて、真ののだめファンに申し訳なかったが、時間つぶしで見たつもりだった僕の、スクリーンと眼の直線距離が徐々に縮まっていくのを、観客のくすくす笑いの混声と共に感じ取り、次第に楽しいのだめカンタービレの世界に浸っている自分を感じるのであった。
【上野樹里】の一世一代の怪演と、意外やものすごくうまい【玉木宏】のコメディ演技がこの映画の基本ベースを強固のものに . . . 本文を読む
アニメのミステリーものって、やはり面白い。漫画を読んでいる感じが十分堪能できる。この作品は意外や、子供向けでもなく、それでいてさわやかな雰囲気を残しつつ、あおぞら、恋、歌、生と死を謳っている。いい出来だ。
声からは著名な俳優陣を即思い起こせなかったが、なかでも黒一点の渡部篤郎の低音は際立っている。 ある意味、この平板とも思われるアニメに抑揚と広がりを感じさせてくれたのは彼の、あの、心地よい低音に . . . 本文を読む
この映画って、【マット・デイモン】が今までのキャラをかなぐり捨てて、腹の突き出たデブ姿を我々観客に披露することに主眼があるわけでもなかろうに、そのぶよぶよな変身ぶりにどうしても関心の目が行ってしまう。
そこまでこの作品に寄せる思いが強いのだろう、我々もこの映画への思いを強くしたいのだが、何故か中空のイメージが漂うこの映画、ストーリーの偏りと言い、どうも最後まで乗れなかったです。
一人の虚言癖男 . . . 本文を読む
こういう映画を、子供連れでなく大の大人が普通に映画を観賞するまなざしで見てしまうことにそもそも無理があるのか、どうも椅子の座り心地が気になる2時間弱であった。
何故いい年をした大人がこの映画を見るのかという問いに答えるとただ僕の映画の鑑賞基本、「時間が合う」ということに尽きるのだ。でもちょっとさすがの僕もこの映画を見るに当たって躊躇したのは事実だが、、。
こういう映画って、新人監督の初仕事にな . . . 本文を読む
何の前調べも何の関心もなく、ただ映画の後見る映画もなく暇な時間ができたので、ちょうどいい時間帯、いい距離にこの劇団の公演があった。
入場してみると舞台がない。平面の空間に折りたたみ椅子が3脚ほど並べてあるだけ。何をやらかすのかなと思っていたら、これが結構いい出来。
3編のショート。普通こういう形式だったら、ギャグもので勝負するんだろうが、結構シリアス。これは脚本家がかなり練ったものと推測される。じ . . . 本文を読む
今日は休日なのに珍しく出勤。ところが、午後3時ごろ急用も済ますことができ、会社を抜け出す。そのまま映画館へ直行。時間が合ったのはブルク7の「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」という長ったらしい題名の映画。
地味な映画かなと思ったら平日なのに結構客が入っている。層は様々。
ソフト会社でも、一番最後に回って来る下請け会社。そのため金額的にかなり叩かれる。自然と納期はいつも苦しい。 . . . 本文を読む
冒頭の刑務所脱出劇からスピーデーな演出。カット割りもうまく、映像がうっとりするほど鮮明で美しい。メジャー映画でこれほど洒落た映画も少ないわい、ニヤニヤしながら映像を追う。
まともに撮ればこれぐらいお茶の子さいさいという監督はハリウッドではわんさかいるのだろう。【マイケル・マン】の映像は冴えに冴えわたっている。これが【マン】の映画かと驚いてしまうほどだ。映像派を自認する僕は、この映像に、この演出、 . . . 本文を読む
料理研究家と彼女を崇拝する若き女性の奮闘記。でも、画面いっぱいに料理が出る映画って、僕は結構好きだけれど何か今回はそれほどよだれが出てこなかったなあ、、。
全体に色調がそれほど明るくなく、どちらかというと落ち着いた色調。特に【エイミー・アダムス】の場面では料理を作るのが夜が多いせいか、全体に暗い。料理も映るがそれほど食指が動かない。(食欲って色だよねえ、、)
【メリル・ストリープ】の役どころ。 . . . 本文を読む