まるでテレビドラマを見ているような臨場感が濃厚で迫力がありました。ただ私はver1,2を見ていないので、時折流れる桜木の自殺のことが明瞭でない。この不審が続くが、しかし、報道の自由、実際の堅牢さについて強く考えさせる演劇ではある。
パンフから60年代の政治闘争と思った私が浅はかでしたなあ。テレビ報道番組での番組作りに係る人々真の思いを吐露した劇でした。面白い取り組みをしていて、テレビの録画場面を . . . 本文を読む
このシリーズも随分読ませてもらったが、今回は厚さといい、内容といい初心忘れべからずを地で行くように何とも素晴らしい出来栄えだ。
6編の短編だが、冒頭からラストまでまるで無駄が全くない。しかもラストの俳句の結句のようなシンプルで鮮やかなまとめ方は鋭い。もうページを繰るのがもったいないほどだ。
そろそろマンネリもあるのかなといった危惧は見事消し去った。ずっと続いてほしい小説である。 . . . 本文を読む
何気なく見た映画だったが、これは力作。映画に一つの芯が貫かれている。アメリカンドリームを幻想に追いやる哀しき現実がそこにある。
韓国からアメリカへと養子縁組が盛んだとは聞いていたが、ここまでその中身がいい加減で、過酷だとは思わなかった。主人公の青年は3歳で捨てられアメリカに渡るのだが、ただただ苦しき人生を背負い込まなければならなかった人生が、重く我々観客にのしかかる。
チョンの視点はまっすぐだ . . . 本文を読む
劇場に入ると何と凄い舞台美術が。喧々囂々光り輝いている。前田氏の演劇は翻訳劇が多いが、今回もそうだと思いきや、なんと前田氏の自作だという。これが何ともミステリーが好きなんだろうなあと分かるストーリーだ。ラストもどんでん返しの繰り返しで、ファンを喜ばせる。
僕も結構演劇を見てるが、カーテンコール後、最後の劇シーンがあるという劇を初めて見る。映画では最近エンドクレジット後に再度映像が入る作品も多いが . . . 本文を読む
うーん、これは思ったよりすごい映画だ。何をって?力がある。現代に潜む不気味なブラックを詰め込んでる。一つ手を付けたら後はムーブメント全開で人は狂気の沙汰を悠然と走り抜ける、、。
ただ怖いところは、死にたがっている人たちが抱えている難病に対しての配慮が少々欠けるところかなあ。妻の死に立ち向かう男の描写は秀逸だ。けれども、単純すぎたその過程はやはり賛否両論だろう。
けれど片山はそこのところを分かっ . . . 本文を読む