一家心中の被害者と別の心中の加害者との逢瀬。この設定が興味を引き読むことに、、。
うーむ、まあ読ませるが、このやるせない不幸の話にミステリーらしき真相が隠されており、さすが下村と思わせるが、まあいい終わりである。
でもあの若い二人のオチにはちょっと作り事めいたものを感じました。でもまあまあ読ませる作品でした。 . . . 本文を読む
ドイツ統合後の老若男女それぞれの日常を切り取った秀作です。舞台は旧ドイツトラック輸送公社から巨大スーパーへと転身を遂げ、そこで働く名もなき人たちの人生である。
冒頭の映像。曇り多き空の下、夕暮れ近き陰鬱な野原が映される。いい写真だ。彼らの心情を象徴しているのだろう。
この映画の大半はこのスーパーで働くバックヤードを実にしつこく描き込む。働くことの退屈感、繰り返しがそこにある。しかし、何をも生ま . . . 本文を読む
総勢20数名の出演者。みんな若い。ごひいきの川田恵三氏が年上っぽいほどみんなヤングだ。
ギャグの集まり。とにかくセリフが、よく言えばエスプリが効いている。少々慣らした言い方だと、本音・建前を無視した自由奔放なセリフが爆発する。
今の若い人でこれほど脚本が丁寧でよく考えられているホンもまた珍しい。
とにかく面白いまま、90分以上のランタイム。このギャグそのもののコメディでは立派である。ふつうは . . . 本文を読む
結構この年になってもコナン好きなんだよね。ということで、また見に行きました。
まあ、今回もそれほどわくわく感はないけれど、登場人物みんな好きだから、見ているだけで楽しいって言ったらバカみたいだけど、でも正直そんな気持ち。話の展開もみんな分かっているから安心して見てます。
もうちょっと推理的にひねってくれたら面白いかなあとも思うけれど、それは期待し過ぎか。
エンドクレジット終わってからも、席を . . . 本文を読む
簡単そうで結構難しい。ファンタジーっぽく作ってはいるが、内容は辛く、苦く、そして薄ら甘い。ストーリーというものはないようだ。一応、王様という存在はあるけれど、関係性が見えてこない。
ポエムの感じが強いかなと思い、目を瞑る。頭に響くセリフはいいフレーズで、美しい。
はっとして、目を開ける。目の前には演劇のうごめきがまさにあった、、。
なんといっても、川口ともさんと宮嶌秀彰氏が最高。ピタッと止ま . . . 本文を読む
現代の愛の現実がここに描かれてるって? うーん、甘いし、軽いなあ。恋愛って、本来、生きる死ぬを決するほどのどよめきがあるはずでしょう?
この映画は完全女性映画ですなあ。もう男性の視点が全く入っておりません。おいらはもやもやイライラ、2時間大変でした。
俳優的には江口のりこの異様な眼の光、場違いなんだけど印象に残る。主演の岸井ゆきのは魅力なさすぎ。この映画では脱いでほしかった。
ラストのオチ、 . . . 本文を読む
学生演劇は結構見ている。好きだ。うまくても下手でも、みんな正直に自分を吐露している。技術以前の人間そのものを見るには絶好の機会。しかも汗飛ぶ若さがまぶい。僕にいつも何かを与えてくれている。
そんな学生演劇でも関奈月は一つの色を持っている。バンカラというか、人なつこい。カッコつけない。人間丸出し。関学のエリートなのに、めちゃ、人間的だ。そんな魅力でここ4,5年は通っている。
そしてこの作品。とあ . . . 本文を読む
旗揚げ公演って好きだ。その劇団のふつふつとしたすべてが詰まっているからだ。ある意味その劇団の試金石でもある。
5人による過去・未来、そして不思議なその通過点をテーマとした風変わりな話である。まあ、でもどこかで見たような演劇でもある。目新しくはない。しかし5人が若いので、抑えたエネルギーも感じるし、何より新鮮である。
だが、僕から言わせると旗揚げにしては朗読劇風である。演劇で基礎的な要素であるモ . . . 本文を読む
今回の岩橋の作品は、硬派であります。メチャ柔らかすぎる作品もあるのだけれど、時々こういう哲学的な作品も作ってみせる。パズルに「無」を合わせたいわゆる無とは何かである。
無と0とは違いがあると彼は言う。劇中では分かった気もしたが、やはり時間が経てばそうでもないような気もする。0とは単なる算術の記号なのか?それであれば無とはかなり開きがあるが、、。
無について考えているとその内、4次元のことが執拗 . . . 本文を読む
あの心斎橋シネマートで最近満席になった経験がないのだが、今日は昼前だというのに満員状態。結構僕と同様ソン・イェジンファンと見受けられる男性もちらほら。俄然映画館は盛り上がる。
映像もきれいで、何と純粋培養100%の韓流が現代に蘇る。ここ10年ほど、こんなピュアな韓流を見ていなかったので我輩はびっくり。とてもいい時間が流れました。
話が高校生時代からの日記に及ぶや、同じくソン・イェジンが一番美し . . . 本文を読む
映画を見る前に、マクドで時間つぶし。その時の一首(超字余り)。
「マクドの2階から春そよぐ舗道見ゆ 行き交うヤング 我の出番すでに終わりぬ」
さて映画です。
淡々とした展開で、感情をあまり出さない映画である。置かれている現実をことさら強調することなく、述べてゆく姿勢はとても好感が持てる。ただ見ているうち、この題名がどうもそぐわないと思っている自分に気づく。
親から疎外されている子供が一人、 . . . 本文を読む
またもアメリカにおける人種差別映画であります。もうそろそろ辟易している感もあるが、話題作なので見ることにした。
この映画は事実に基づいたノンフィクションを原作としているらしい。クレジットでその表現がいかにもったいぶった言い方をしているのにあれっと思う。いつもとは違い、あっさりしていないのである。そしてこの作品の評価も僕は結局そこに行き着くのである。
二人の刑事が声班と人物班とを分けてKKkに潜 . . . 本文を読む
もう四月になってのに、今年は桜も遅い、今日なんて花冷えの気候で冬が戻ってる。な~んて、若い時は冬が好きだったのに、暖かいところに逃避しようとする怠け癖がついてしまっている。この年になったらもうシャンともできないだろう、そんな気持ちで見たいい意味でのぐーたら映画です。
結構この二人のコンビ、好きなんだよね。クォン・サンウも悠然と自分のカラーを模索している。いつまでもお涙頂戴の好青年では生きていけな . . . 本文を読む
いやあ、これは参った。こんなグロテスクとスプラッタの山のような小説を読んだことがありませんでした。というか、我ながらよくも5編も読んだことだわい。14歳ごろの20人もの少女の惨憺たる殺戮話、というかまるでそれを飾りにしているようだ。
人間というのは、とはいってもそんな薄ら寒いスプラッタでも読んでいるうちに慣れて来るもんですね。いやあ、我ながら恐いですよ、自分の変わり身に早さに、、。
まあ、ミス . . . 本文を読む