大塚雅史のスポーツものはとにかく燃える。昔若かりし時よく見に行ったものだが、何となく懐かしくなり、今回の野球ものを見る。
藤村、村山、長島など僕でさえ子供時分に大人だった人の物語。恐らく出演者は誰ひとり現役で見たことのある人はいないのであるまいか。それはひょっとしたら観客席でも同じことなのかもしれない、、。
ある一つのことに入り込んでしまい人生もそこから抜け出せない人って今でもいるだろう。それ . . . 本文を読む
冒頭は中流マダムのお菓子を召し上がるシーンから。ハワイの話なんかしてどこにでもいそうな女性たち。一人が家に戻る。そこは大層ゴージャスな一戸建て。何の悩みもない人物に見えるが、、。
2時間の映画なんだけど、普通の家庭劇なんだけど、どこにでもあるような身につまされる話なんだけど、とても短く感じ、全く持って退屈なシーンは皆無だった。この題材でラストまで一気というのはすごいことだと思う。観客を画面に集中 . . . 本文を読む
うーん、いかにもイタリアを舞台にした全編超明るいノー天気コメディもの。こういう映画は目くじらを立てて批評するものではなく、そのイタリアの光そのものの素晴らしさを讃えればいいのだろう。
目くじらを立てるなとは言ったものの、でもどう考えてもローマ法王に痴漢よけスプレーをぶっかけたらただ事ではないよね。そんなことなど問題にせずにと、この映画は突き抜けてメッチャ明るい。(全世界に報道されるのは明らかだし . . . 本文を読む
なるほど、最後のそれが言いたかったのか、、。
でもそれにしても、そこに辿りつかせるために様々なストーリーをしつらえているが、何故こうもみんな中途半端な作り込みなのだろう。もちろん芯となる母・息子の話はきちんと描いている。でもそれに付随してくる話がいかにもいい加減というべきなのだ。
並行して描かれるヤクザ篇が長く時間を取っている割にそれほど意味がない。ユ・アイン が瞬時に助けた組長との多少の人間 . . . 本文を読む
前作「江ノ島プリズム」がとてもいい映画で、今でも何か引きずっている。今回も同じく高校生を取り上げたみずみずしい青春映画だが、、。
仲良し4人組。いつも4人でダベッて仲良し組。それでもいつか彼らにも岐路は来る。それが青春との別れとは言わないけれど、大人になるということは何かを捨てていくことでもあるのだ。そしてその代わりに背中にだんだんと荷物をしょい込むことになる。
いい映画なんだけど、ちょっとベ . . . 本文を読む
いわゆる矢口モノはだいたい見ずも中味が推し量れる作品が多いが、この作品はまさに定石通りであり、展開そのものにも破綻は全くない、、。まずその点が僕としては不満。
染谷将太の最近の若者低落ぶりが最初はなかなかいい。でも山に入ってからコメディ演技をしているのが目に付く。この作品のテーマである自然との融解・邂逅と同じくもっと自然であって欲しかった。演技してるんだよなあ。いままでの作品とは別人見たいだった . . . 本文を読む
1を見ていないので何とも言えないが、思ったよりワクワク感が少ないかなと思った。エンターテイメントであれば、作品を見ている間は浮世のいろんなことを忘れさせてくれるはずなのに、、。
まあでも主人公のご両人は頑張っている。なかでも阿部寛のあの濃さは並みいる西洋人にまぎれても全く平たい人種には見えない。日本人離れするということは彼も結構大変だったんだなあと思う。ようやく花開いた感、か。
上戸彩ももちろ . . . 本文を読む
何かいつもより俳優が多い感じがする。設定は人里離れた来年から無人駅になる過疎村。劇団伽羅倶梨の神髄でもあるピュアな世界である。
さまざまな人たちが悩み語らい歌う。そしてそれでも人生は続くのだ。
いつもとは違う田舎という設定に少々驚く。何せいつも都会のあぶれた侘び住まいの住民ものが多いと思い、新機転かと思った。ところがこれがリメイクだということに気づく。なるほど劇団伽羅倶梨は当初こういうユートピ . . . 本文を読む
「スパイダーマン2」を青春の輝きで意気消沈したものだから、正真正銘のアメコミものと信じて観賞。で、やはりよかった。こんなおじさんが盛り上がるんだからハリウッドアクションテクはまだまだイケる。
テンポが早く、ノリがいい。そしてダサくない新しい何かはっとさせる装具。そして悪の要塞。何のことはないこれは昔よく見た「007」なんだよね。まあ、イギリスのCIAがこんなことをするわけがないが、、。
そして . . . 本文を読む
空を颯爽と自由に飛び交う断然ヒーロー。けれど彼らにも青春がある。哀しみもある。鎧を脱ぎ捨てると一個の青年であり、恋人に、家族に真の愛を問う姿がこの作品の基軸ではある。けれど、、
アニメのような高らかにアクションを歌い切るスピード感、ワクワクさ、颯爽さ、スクリーンを見て現実のすべてを忘れ去る映画の魅力がこの映画には欠けているとは思いませんか?
まさかこの映画に「ダークナイト」の人間性を見出そうと . . . 本文を読む
設定がねえ。脱獄囚を匿って5日間。いくら田舎といっても、、
鍵も掛けず、庭で野球はするわちょっと幾らなんでもなあ、とリアル感というかサスペンスが不足してましたなあ。
ウィンスレットがまたまたこういう役柄ベタうまなので、安心して見ていられるが、彼女にしてはちょっと中途半端かな。だっていつもの大胆シーンが見られないせいか、緊張している中での愛の高まりが希薄でした。
その結果、愛の逃避行計画ですか . . . 本文を読む
少し空気が抜けたようなほんわか物語であります。登場人物も少ない。お金もかけていない。取り立ててテーマもあるわけでもない。それでもこの四角っぽい映像で息をしている人間がいる。まさに彼らは現代を生きている。
後期高齢者の老人二人、そして40前にもなるかもしれないのに相変わらず子供気分が抜けない若者二人。どうっていうところのない映画なのだが、何故かほんわかと見てしまう。
恐らく若者たちの40年後の姿 . . . 本文を読む
またまたあっと驚く技巧を見せてくれたファルハディ、この人の作品は本当にすべてのカットに目が離せない。今回は何故かいつものいやあな(何で見ちゃったのだろうという)波紋が広がるような不安感が全くありませんでした。
だいたいいつもファルハディは無理に不安感をあおる展開が多いんだよね。今回はある意味ミステリーに徹しているためか、ちゃんとミステリーの醍醐味である「あっと驚くどんでん返し解決篇」を見せてくれ . . . 本文を読む
結構珍しいアイルランド映画。経済的にも苦しい国なんだろう、なという勝手な予備知識が先行。そして映像は何ら政治情勢に触れるわけでもなく、静かなダブリンの風景でがそこにあった。
車で生活せざるを得なくなった中年男の貧窮生活。衣類等の洗濯はどこかの洗面所で人の目を気にしながら行う。頭も水で石鹸もないまま洗う。車だけは持っているので青空駐車場で眠ることは出来る。
そんな男に駐車場でのお隣さんができる。 . . . 本文を読む
これは面白い。30代の男の一生を10人で俳優を変えて描いてゆく。「乗りのいい若手男優10人+29歳だという男優+4人の女優」の俳優陣が舞台狭しと駆け巡り、男の生きざまを見せつける。
最初のころはしっかり描いているので時間がかかっている。35歳あたりで時計を見ると既に1時間はゆうに超えている。後は、はしょるのかなあと思ったけれど簡潔にしっかりと描いてある。
確かな男の人生である。誰にでも思い当る . . . 本文を読む