何かとりとめのないカーアクション劇というか、漫画っぽいですね。昔だったらあんなもので映画足りえたんでしょうけれど、かなり水準が低いんじゃあないんでしょうか、、。
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やはり面白い。確かにこの手の話は面白い。前作があったのも忘れるぐらい面白い。
演出がスコセッシなので、映像処理が巧みで、分かりづらい展開に見えるが、後半はネズミ捕りが主要なテーマになるので、その動的展開はさすが。
ただ、2点だけ腑に落ちないところが。
携帯が手段として重要なポイントなのだが、アリバイ的にも何故気づかないか。
その携帯も、マーティン・シーンの通話先を調べれば即ディカプリオにたどり着く . . . 本文を読む
男の映画ばっかり撮っていた阪本順治がまさに女の映画を、というだけで驚いてしまった僕であるが、映画としてはまあ、かなりいい出来だとは思う。
しかし、男があれほどに、存在感がなく描かれていると、それでは今までの阪本順治の男観はどこにいってしまったのだろう、と居心地の悪い思いをしている自分に気づく。
男がまったく類型的に平板に描かれているので、その分、女の生態がどんどん明らかにされていくところはまさに原 . . . 本文を読む
きつい家族劇でなくてよかったと思う。そう、何気ない、思春期の本物の恋愛をベースに置いているので、家族の連帯のつらさ、生きていく上での真実を露呈することなく物語りは進んでいく。
それはそれでよかったと思う。
でも、恋人の代わりはいるけれども、家族の代わりはいないなんて、こういうセリフが本物びてしまうのは困ると思う。
それは違うと思う。人間ってそんなに単純じゃないから悩むのであって、それは死にまで進む . . . 本文を読む
夏目漱石名作の映画化。うーん、こんな筆調になるんでしょうかね。第一夜がすばらしかったが、どんどん飛翔していきました。十夜全部が楽しんで作った感が強いです。こんな漱石もあってもいいのでは、、。
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何かいかにも作られたというか小説的なイメージが強く残る映画であった。
全体的に観客が乗れる話でもないし、むしろ話が進むにつれて引き始める自分を感じるのであった。
こういうコワイ母親はジュリアン・ムーアのお手ものなので、安心して見ていられるが、それでもこの母子のまるで男と女の関係のような執拗さは驚くばかり。まだ男の子は4歳なんだよね。うーん、考えてしまう。こういうこともあるかもしれないですね。この一 . . . 本文を読む
すさまじい量の人物描写、アップテンポの流れるような演出、まったく善人が出て来ない脚本の徹底さ、常に傍観者でいるカメラの視線の冷たさが後々印象に残る。
香港ノワールの暴力の爆発、すさまじい殺戮、上昇志向の蜃気楼、家族とブラックビジネスとの悲しいかな両立、、。
これでもか、これでもかと描き続けるそのエネルギーの持続性には観客としてほとほと疲れるというか、消耗してしまう。
そのエネルギーを奪うまでの映画 . . . 本文を読む
とにかく最初からぐいぐい引き込まれる。2時間半近く一気なのだ。その演出力、集中力、演技力、何もかもすごいです。
いつもの笑いがまったく見られないのであれっと思うが、それも今回だけは、周防正行の主張がよく聞こえてくる。
マジで直接的な映画を1本作りたかった、そういうことなのだろう。
でも、その分、複合的な映像芸術である映画というより、裁判制度そのもの、冤罪というテーマに比重が移ってしまったのは致し方 . . . 本文を読む
不思議な映画だ。何か宮沢賢治の世界にふと鈍色のテントをかざした感じっていうか、ひとつのワールドにはなっているんだが、とりとめのない方向にいってしまう感じがあり、でもそこは甘美な安心感もある場所だ。
演出がゆったりなのがよく、原作の良さが出ている。一回見ただけではなかなか中身が分からない、そんな感じがするなあ。
注目作。
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人生に疲れた男。父親や息子にも関心をなくしかけているアンニョイな男。女ともかなり疎遠になっている官憲男。
でも、そんな男にも小さな、いたいけな、普通の愛が芽生えていた、、。
すこぶる簡潔なタッチ。映像で男と女の機微をじっくり見せる演出。周りのあまり関係がないとでも思える配役たちがピリッと味をつけるうまい脚本。しかも、音楽はタンゴで、主題はフランス映画のお手のものの、でも意外や淡い恋愛。
唸りました . . . 本文を読む
面白いです。大変面白いです。
こういう漫画チックで、しかも悪夢探偵という発想はすばらしいです。惚れ惚れします。すごいです。松田龍平が久々に妖艶です。きれいです。久々に細くみえます。カッコイイです。
安藤政信が別に彼でなくてもいい役柄です。もったいないです。かわいそうです。
hitomiは身体の線がきれいです。でもちょっと平板な顔なんですね。緩めです。セリフがひどいです。話さなければいいのに、と思い . . . 本文を読む
ゆったりとしたテンポで進む展開は少々観客に苛立ちを与えるほどでもありますが、まあ許せる範囲。問題は主題を簡単にセリフで説明してしまう脚本にあると思う。
特に一番重要な緒形拳をわけの分からない待機車の待ち時間でさらっと話しちゃうなんて、センスがなさ過ぎる。そのため、ラストの駅前の緒形拳の号泣が盛り上がらない。捉えどころはいいのだから、やはり映画は作り込みでしょうなあ。
観客を甘く見ちゃいけないよ。映 . . . 本文を読む
イ・ソンジェが面相をそっくりブ男に変えて、入れ替わりの人生を演じ分けた楽しい痛快ラブコメ。
この手の話はやはり韓国映画、うまい。でも、何を言っても捨て身のイ・ソンジェには驚き。最初誰か分からなかったよ。メイクもすごいけれど、演技力に驚き。
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気恥ずかしいぐらい自然で、ピュアな映画だ。
毎日、都会の濁った空気の淀んでいる空間に生きている僕からは、まるですっぽり切り取られた新鮮な異次元にいるような錯覚を思い起こさせるが、でも本来は人間はこういう自然から始まり自然に終わっていくんだろうなあと思う。
こういう自然回帰の映画はやはり韓国映画でならこそであり、日本映画では無理があるだろう。
ひと時のオアシス映画。素敵だ。
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こんな大人の007は初めて見たね。どちらかというと今までの007は大人が子供になる瞬間を楽しむエンターテインメントだったんだ。ところが、かなり作風がオーソドックス。大人の香りぷんぷん。
いいですね。そこらの娯楽作品と同じにしないでもらいたいといってるような、しっかりとした演出。うなりました。
ダニエル・クレイグは結構よかった。見た目から印象が薄い俳優かなと思ったけれども、如何せん演技力があったんだ . . . 本文を読む