横浜港の山下公園へ行きました。
山下公園(左)横の通りのイチョウ並木です。
公園の噴水です。右奥は氷川丸。
噴水の中の女性像。
バラと紅葉と氷川丸。
バラ園です。
横浜マリンタワー。ここに上る予定でしたが、雨で視界が悪いため中止しました。
岸壁を歩いていきます。向こうは小雨に煙る横浜みなとみらい。
バラ園に「赤い靴はいてた女の子像」があります。
野口雨情作詞の赤い靴(赤い靴はいてた女の子 異人さんにつれられていっちゃった・・・)の女の子です。
この歌は事実に基づいたものです。
女の子は、明治35年に静岡県清水市で岩崎かよの私生児として生まれた「きみ」ちゃんです。
母子は開拓団として北海道函館へ渡り、かよはそこで知り合った鈴木志郎と結婚し、留寿都村への入植を決意しました。
明治時代の北海道開拓は命がけで、同時3歳の幼いきみちゃんを連れていくことはできませんでした。
そこで函館のアメリカ人宣教師に養女として託しました。
雨に濡れて、泣いているような表情の女の子。
その後開拓に失敗し、札幌の新聞社に勤めていた志郎が、同僚の野口雨情にこの話をして、雨情が詩を書いたのです。
きみちゃんは宣教師とアメリカに渡り、幸せに暮らしているのだろう、との思いを込めて・・・
横浜港を見つめる女の子。
しかし、きみちゃんはアメリカに渡っていませんでした。結核にかかり、アメリカに連れていけないため、宣教師は東京麻布の孤児院にきみちゃんを預けて帰国しました。きみちゃんは孤児院で9歳の生涯を閉じました。
生みの親とも育ての親とも生き別れ、短い生涯を終えた幸せ薄いきみちゃんでしたが、歌が愛唱され、こうして像になっていることがせめてもの救いでしょう。