田の神を2体紹介します。
鹿児島市入佐町にある、入佐の田の神です。入佐バス停から南に行った山中にあります。
田んぼから離れた山中にある田の神は珍しいです。
大きな石の上に乗っており、背後にも大きな石があります。
シキを被り、右手にメシゲ、左手にスリコギを持った立像です。造立は1727年で、鹿児島県指定文化財です。
後姿は陽石の形をしており、子孫繁栄や豊作を願ったものだと考えられます。
この田の神は、大正初め、タノカンオットイにあいました。オットイとは盗むことです。同じ郡内にあることが分かり、先方に掛け合って返してもらいました。
日置市東市来町湯之元にある、湯之元の田の神です。住宅地の道路脇にあります。
道路から見ると、後ろを向いています。
正面より見る。田の神舞型の田の神で、造立は1739年です。
これも、鹿児島県指定文化財です。
シキを被り、右手のメシゲはシキの上に乗せ、左手に椀を持っています。
顔は微笑んでおり、表情豊かです。