鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

硫黄島(その2)

2006-10-08 | 風景
さあ、お目当ての東温泉だ。東温泉は、硫黄島の南の海岸に湧出する温泉で、露天風呂になっている。知る人ぞ知る天下の露天風呂だそうだ。
男女の区別はなく混浴である。脱衣場と呼べるものはなく、石を積んで囲っている場所があるのでここで水着に着替える。

波打ち際の岩場に3つの浴槽があり、一番上が源泉でここは熱くて入れない。2番目、3番目と湯が流れ下るにつれ、冷めるようになっている。2番目がやや熱め、3番目が少しぬるめだった。
2番目と3番目の浴槽に交互に入った。他に客はおらず、われわれ夫婦の貸切だ。ここの温泉は、強酸性のミョウバン泉で、肌にピリピリ来る感じがする。


手前が源泉

荒々しい岩場で、大自然に抱かれて温泉に入る気分は最高だ。
後ろは硫黄岳、目の前は海である。波が高いときは、温泉が波につかるそうだ。
視界が良いと、正面に屋久島と口永良部島が見えるが、残念ながらこの日は見えなかった。



温泉を出て歩いていると、ご夫婦の乗った車が近づいて止まった。徒歩で観光をしているというと、よかったら乗りませんかという。お言葉に甘えて乗せてもらった。
坂本温泉に連れて行ってくれた。坂本温泉は、東温泉と反対側の海岸にある温泉で、干潮のときだけ温泉として利用できる。この時は、海水につかっていた。
視界が良いと開聞岳を眺めながら温泉に入ることができる。

次に岬公園に連れて行ってくれた。この公園は、港の上の高台にある公園で、恋人岬公園とも呼ばれている。
ここは、港、集落、硫黄岳を一望できる絶景の場所である。


恋人岬


恋人岬に行く途中から眺めた港、集落、硫黄岳

集落に帰り、下ろしてもらった。名前を聞いたので、旅館で尋ねると警察官とのことだった。
非番の日にわれわれの観光案内をしてくれたわけで、感謝した。島の人に親切にしてもらっているので、ご恩返しのつもりでやっているとのことだった。

当初は、恋人岬も歩いていく予定だったが、午後の半日観光ではとても歩いていける距離ではなかった。
1泊2日の工程では、観光できるのは実質1日目の午後しかない。われわれと同じコースを回るには徒歩では無理である。レンタカーはないので、事前に旅館に相談しておくのがいいだろう。

宿は意外にも客がたくさんいた。われわれのようにのんびりと露天風呂に入りにきたような雰囲気ではない。
話していることがアカデミックだ。大学か研究所の火山研究のチームのようで、硫黄岳の研究か観測に来たらしかった。

あくる朝、10時出港なので本格的な観光はできない。港の周辺を散策した。昨日見えなかった口永良部島が正面に見える。
近くにジャンベスクールというのがある。硫黄島ではアフリカの楽器であるジャンベの演奏が活発で、演奏会なども開いているという。


小学校の建物のようなジャンベスクール

10時、港を出港して硫黄島を後にした。途中、昨日入った東温泉が見えた。

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