メランコリア

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蟲師(むしし)(アニメ全26話)

2011-04-04 20:27:42 | マンガ&アニメ
蟲師(むしし)(アニメ全26話)

原作:漆原友紀 監督:長濱博史
声優:ギンコ - 中野裕斗 、化野 - うえだゆうじ 、語り - 土井美加

op theme ♪The Sore Feet Song/Ally Kerr

「蟲 それは動物でも植物でもない、生命の原生体」


2005年10月-2006年3月までOAされた。
とってもやわらかなテーマ曲ではじまる。
ヒト~動植物~そのさらに根っこの自然の命そのものみたいな存在=蟲。
ここ数年の自然災害を考えるにつけ、わたしたちの日常生活と自然のつながりを
もう一度考えることにもつながった。
それは、前回まで見ていた『攻殻』のほぼサイバー化された情報戦の近未来とまったく対峙する。

ディスク1枚につき3話収録されていて、特典映像として監督とスタッフの対談が入っている。
1枚目は主役ギンコ役の中野裕斗さんがゲスト。

時代設定はちょっと昔なんだろうか?ほかの登場人物はみな着物姿なのに、ギンコだけがシャツにパンツ。
女性が原作ってちょっとビックリ。なるほど、そうゆう目で見ると、柔らかい女性の感性が活きてる。

disc 4
対談は音響監督さん。この話も濃かった!!!
和室なら広さ、空間ごとの音の響き方の違いに合わせてセリフの声に工夫を凝らして、
しかも録音時のクリアな音を、わざわざ人の耳に聞こえる自然な音質に変えているらしい!驚×5000

自然音は、実際のせせらぎを山まで録りにいったり、本当の赤ちゃんの声を録ったり。
だから他のガチャガチャしたアニメと全く異質なんだ。
アニメーションの概念が根底から変わった気がした。
こりゃ、映画で実物撮るほうがよっぽどラクなんじゃないかな

disc 5
「眇の魚」
ここで初めてギンコの過去が明らかになる。
少年ヨキは母と2人で行商をしていたところ、雨による災害で母を失い、片目の女性ぬいに助けられる。
彼女は池に棲む「常闇(とこやみ)」という蟲のせいで家族を失い、自身も片目を失った。
少年は「とこやみ」に包まれ、片目を失うが、新たな名前「ギンコ」を名乗ることで助かり、代わりに過去の記憶を失う。

この対談シリーズいいなあ!アニメ制作最終段階の「撮影監督」さんも熱い!!!
個人個人、自分の持てる技術力、情報力、感性すべてを使って創り出した芸術が評価され、
長い時間残ってゆく仕事だからこそ、ここまで頑張れるんだろうなぁ。皆イイ表情してうらやましい。

disc 6
「虚繭取り」
常に旅をしているギンコとどうやって連絡を取り合っているのかずっとフシギに思ってたけど、
繭を通して文をもらうってゆうのも幻想的なアイデア!驚 どうしたらこんな発想ができるんだろう?!
どこでもドアみたいになってるのか???

対談は、音楽担当の増田さん。この人も面白い!毎話エンディング曲は違うのか(今さら気づいた
「これまで聴いたことのない音、楽器を集めるところから始めた」とのこと。

disc 7
「筆の海」
あ!紙魚だ!文字の蟲にとりつかれた女の子って、なんだか親近感湧いたな。
「足が治ったら、ギンコと旅をして、話に聞いた蟲を見てみたいな」
「そうしよう。オレが死んでなかったらな」って、イイ雰囲気
けっこうシリーズ通して哀しい話も多いから、この巻はホっとできる結末で嬉しい。

対談は、オープニング映像をつくった写真家の菅原一剛さん。アニメに写真家が参加してるって知ってビックリ(1回目
さらに、CGゼロで、すべて手づくりだったと分かって2度ビックリ!!!(水を流したりして撮ったらしい
人の耳では聞こえない音まで入れたり、音響もハンパないこだわりようだったそう。
エンディングも担当してたのか。じゃ、あれも写真の加工?!
いろいろ無意識に見ていたから、そういう職人技をちゃんと意識して全話最初から見直したくなる

みんな「光と影」にこだわっていて、「アニメだ写真だ音楽だの垣根をとっぱらえば、
スゴイ化学反応が起きる」ってことを言っていた。
何かをクリエイトするって、個人の孤独な作業と同時に、大勢の共同作業でもあるんだな。
融合してもなお、個でいられる人がきっとホンモノなんだ。

菅原さんは、「ほぼ日」にも参加してる/驚

「綿胞子」
人に災いをもたらす異形のものとして、蟲をただ殺してしまう蟲師も多い中、
ギンコは「お互いあるようにあるのみ」として共存の道を選ぶ。
意識をもった蟲を瓶の中に入れて持ち歩くって!一人旅のイイ連れになるかもしれないが

disc 9
ラストの特典映像は、作品に関わった1人1人のスタッフを監督自ら訪ねてインタビューする「制作現場探訪」
みんな熱い!!!朝も夜中も問わず打ち込める仕事って、自分には一生ムリだから、
ある意味うらやましい、この連帯感、充実感(でも、わたしは定時で帰りたい・・・

どんなステキなオフィスかと思いきや、ゴッチャゴチャなデスクとPC、原稿に向かって、ひたすらモクモクと作業している風景に圧倒された。
なんだろ、泥沼から蓮の華が咲いている感じ?(失礼だ

制作担当だけでも数人いて、こんなにたくさんの人が関わって1つのアニメが出来るんだなあ!
1人で描く絵画と対照的に、大勢が創り上げる芸術なんだ。
その1人1人を丁寧に紹介して、その都度お礼を言う監督が1番熱いのかも

原作コミックはこの後も続いて、全10巻で完結してるのかな?
また、アニメの続きもぜひこのスタッフで見てみたい!


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