メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

博物館でお花見を@東京国立博物館

2011-04-05 19:34:47 | アート&イベント
博物館でお花見を@東京国立博物館

太郎さんが見て興奮したという縄文土器が見たくなって、出かけてきた。あれ?国立博物館は初めてだったか?
山手線に乗ったら、節電のため車内の蛍光灯を消しているから、途中トンネルも多いせいか意外と暗くて驚いた/驚×5000
パンダがようやく公開となったこともあって、家族連れも多かった。まあ、上野はいつでも混んでるけどね
それでも、国立博物館内は地震による閉館、改装による休業部分が多いせいもあってか空いていてよかったv

600円でこの広い敷地内の施設を何度も見れるんだからお得。
今回は、本館と平成館しか開いてなかったけど、開館時間も若干短くて(10:00~16:00)、配分を考えつつ、2館ギリギリ見れた感じ。
1日がかりでも全部は結局見きれない


「東京国立博物館は日本で最初にできた博物館」とのこと。この頃の建造物はとにかく立派!
お金と手間のかけかたがハンパない。本館に入って、大理石を使った広い階段を上がり、
順路通り2階から見ると、入ってすぐに太郎さんが感動して写真を撮りまくったあの縄文土器がいきなり展示してあってビックリ!
しかも「撮影禁止」マーク以外は撮っていいと分かって、わたしもケータイで撮影してみたけど、
同じように「ギリギリっとした写真」は、さすがにムリだったな(当たり前だ

とにかく、どこもかしこも重要文化財、国宝級の美術品ばかり!
そして、季節柄、をモチーフにした展示品には花びらマークがついていて、博物館内でお花見もできちゃうってゆう企画もステキv
以下の通り、たくさんの企画コーナーがあって見どころたくさんだった。


今日の博物館

▼おひなさまと日本の人形(本館 14室:2011/2/22~2011/4/24)
雛道具は、おままごとセットみたいで可愛い! 今どきのオモチャと違って、プラじゃなくて、全部手づくりなのがスゴイ。

▼企画展示 特集陳列「拓本とその流転」(平成館 企画展示室:2011/3/15~2011/5/15)
これは渋かった。現物はなくなっていても拓本だけ残っているとかゆう。

▼古墳時代の人々─人物埴輪の表情と所作─(平成館 考古展示室:2011/3/15~2011/7/31)
いろんな埴輪があるんだなあ!手を挙げてたり、ポーズもいろいろ。いい笑顔のは見てたら一緒に笑ってしまった

▼シリーズ「歴史を伝える」 特集陳列「キリシタンの祈り-ミサとオラショ」(本館 16室:2011/3/15~2011/4/24)
長崎の隠れキリシタンから没収した品と書かれているとなんだか申し訳ない気もする
子を抱く菩薩像は、当時たくさん売られていたものだが、信徒らはそれをマリア様と思って持っていたそうな。

▼漆芸にみる桜(本館 12室:2011/3/15~2011/6/5)
華やかな絵柄も素晴らしいけど、わたしはやっぱり素朴な土の色そのものの器に目がいった。

▼南太平洋の暮らしと祈り(本館 特別2室:2011/3/15~2011/4/24)
祈祷に使われていたものは、今見てもなんだか近寄りがたいパワーを感じてちょっと怖かった。


ほかにも、「夢記」なんて昔の夢日記の書や、佐久間象山の書、西郷どんほか幕末の志士たちの書も見応えありv
そういえば、今年は佐久間象山先生の生誕200年で、記念館に銅像を建てるとかゆう噂も聞いたな。


途中からお腹が空いて集中できなくなってきたため、レストランを探したけど見当たらずスタッフに聞いたら、本館右側の1軒だけ開いているとのこと。
元々2軒しかないのに、選びようがないな

ホテルオークラレストラン ゆりの木
ちょっと待たされて、貴重な時間がもったいないと思ったけど、注文した天ぷら蕎麦は、
美術館や博物館のレストランにありがちな高くて不味いものじゃなく、
ちゃんと海外のお客さんにも「これが和食です」とオススメできる美味しい料理でした~!嬉×500



本館裏には、日本庭園もあって、古民家が移築してある。今回、中は公開してなくて見れず残念。
「ソメイヨシノ、オオシマザクラをはじめ、ショウフクジザクラ、エドヒガンザクラなど、10種類以上の桜がある」んだって/驚
どれも満開に咲いていて見事!ひと足早くお花見を楽しめたv
ちょっとした洋菓子とコーヒーを売ってる売店とベンチもあって、なんだここでランチすればよかった!
でも、ここいらはカラスが多くてコワイんだよね。歩いてて糞害も気になるし、食べ物をかっさらわれる危険大!


最後にミュージアムショップに寄ったら、スーパーにあるようなカゴが置いてある(そんなに買うかな?
本館地階ワンフロア分あって、さすがに品揃え豊富。海外や地方からの観光客向けの日本的なものが勢ぞろいしてた。

敷地内には、黒門、鬼瓦、ジェンナー像などもあって、ひと通り見てから出た。
ほかの施設も16時までなのか、帰る頃も大勢の人が駅に向かっている。
焼きとうもろこしや、チョコバナナが美味しそうだったなあ!w


帰りにスーパーに寄ったら、相変わらず牛乳・納豆は売り切れ。紙類やカップ麺は戻ってる。
水も2L、1Lペットボトルもあったけど、「1家族1本」などの制限がついてた。


その他の写真は、またフォト一覧でどうぞ。
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『弦のないハープ』エドワード・ゴーリー

2011-04-05 19:29:16 | 
『弦のないハープ またはイアプラス氏小説を書く。』(河出書房新社)
エドワード・ゴーリー/著 柴田元幸/訳

これがゴーリーの記念すべき第1作目!とは思えない、すでに完成された世界
訳者のあとがきにもある通り、ほかより長文なため、原文が併記されていないのが残念すぎ。
たぶん楽しいアナグラムや、韻をきかせた文だと思われ。
ところどころに出てくる奇怪な街の名前の原語も気になるところ

裏表紙に描かれた作者本人が、いつもの分厚いコートを着て、白いテニスシューズを履いているのも特筆すべき。
絵の一部が大きくバーコードシールで隠れてしまっているのは興醒めだが

イアブラス氏が小説を書き始めてすぐ「弦なハ」って略されてたりする細かいネタも大好きだv
絵の端っこにいるファントッド(奇妙な生き物)も見逃せないし

ゴーリー作品を楽しむには、まず、ストーリーの文章の妙を味わってから、
次に、神経質なほど描き込まれた絵を吟味し、最後に文と絵の絶妙な相関関係を堪能すること。

タイトルの「弦なハ」が一体どんな冒険活劇なのか、本書を読んでも分からない。
これは、副題にあるように、作家が小説を1本書き上げるまでの話だった!/驚

作家の日常がこれほどまでに苦悩に満ちているとは!
1本書き終えてからの休息の1年間が、どれほど甘美なものか想像に難くない。

作家とソックリな像があちこちに置いてあるのは、なにか受賞した際のトロフィーだろうか?w
書き物机にでもなりそうなくらい真っ平らな頭のキャラそのままなのもかなり可笑しい。

クルマも一人乗りで、自身が運転しているし、イアブラス氏が一人暮らしなのは分かるけれども、
広い館の中はとても片付けられているところを見ると、お手伝いさんでも雇っているのではないか?
などと、勝手に余計な妄想がどんどんふくらんでしまう。

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『ジャンブリーズ』エドワード・ゴーリー/絵

2011-04-05 19:23:07 | 
『ジャンブリーズ』(河出書房新社)
エドワード・リア/文 エドワード・ゴーリー/絵 柴田元幸/訳

エドワード・リア(Edward Lear 1812年5月12日~1888年1月29日)
イギリスの画家、ナンセンス詩人。リメリック詩(5行脚韻詩)に滑稽な挿絵をつけた作品を発表し、ルイス・キャロルなどに影響を与えた。

小さい頃に読んだ『マザー・グース』を思い出した。「ハンプティ・ダンプティ」とか、「ロンドン橋落ちた」とか、
有名だけど、一体なんのことを歌ったのか意味が分からず、なんとなく隠微な雰囲気を感じたっけ。

本書のあらすじは、10人ほどの男女が嵐の中、友人らの反対を押し切って海に出る、それもなぜか篩(ふるい)に乗って。
スティルトン・チーズや、ブタ、サルなどを調達して行ったようだが、
20年後にようやく帰ってきた時には、みんな背が伸びていたってゆう、ただそれだけの話w

ゴーリーは、このナンセンスさがきっと気に入ったんだろうな。
あとがきには、こうある。「ゴーリーは、絵本作家である3人のエドワードに影響を受けたと述べている。
版画、装丁、壁画、広告など多方面で活躍したエドワード・ボーデン
「チムシリーズ」の絵本で日本でも知られるエドワード・アーディゾーニ、そしてエドワード・リア」

3人とも初めて聞く名だが、ゴーリーが好きだと言うのだから、きっと一筋縄じゃいかない人たちなんだろう。気になる。
ちなみにリアは20番目の子どもだったって、凄すぎ/驚
「ナンセンス絵本」は訳されているとのこと。読んでみたいな。

今回、和光市図書館で発見したゴーリー本はこの2冊のみだったけど、
河出書房新社のサイトを見たら、「輝ける鼻のどんぐ」「悪いことをして罰があたった子どもたちの話」ほか、まだまだ読んでいないものもありそうだ。
またどこかで出会えるだろうか?


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