≪「ボホール島」観光≫(1)
4日目の朝も早朝起きてバスに乗り、港に向かった。その日は高速船で「セブ島」と「レイテ島」にはさまれた位置の「ボホール島」に向かった。庶民の足になっている船内は前回よりももっと混雑していて、椅子はほぼ満席だった。
2時間後の10;05に島の南西にある「タグビララン港」に着いた。
「ボホール島」は「フィリピン」で10番目に大きな面積の自然豊かな島だ。水田も広がっていた。
この島の観光資源は、世界で最小の原始猿「ターシャ」の存在と、島の中央部にある「チョコレートヒル」そして南西部に小さな橋でくっ付く「パングラオ島」の海岸だ。
上陸した時に全員に「ターシャ」のネックレスをくれた現地ガイドは40歳代の女性。大らかな性格とゆったりとした話し方が魅力的なガイドだった。
走り出したバスで彼女は話した。
「学校では「タガログ語」で教えるが、島民の多くは「ピサヤ語」を話す。英語は幼稚園から教えている。
山道が多いので、この島には「タクシー」は50台程だが「4人乗り三輪車」は3000台もある。
アルコール分4%の「ココナツ椰子酒」は薬として飲まれるし、「バージンココナツオイル」も薬用で、最近、生産工場ができた。
バナナは野生で幾らでも生える。小中高校と9つの大学はあるが、病院がないので出産は自宅でする。
ここでとれる米は、1kg38ペソ(日本円では114円)だが味が良くない。日本の米は美味しいが、1kg195ペソと5倍も高い。」
①「ターシャ・サンクチュアリー」
入り口を入るとそこは自然のジャングルだった。
ガイドに導かれて木々の中を進むと、ガイドが小さな声で「ここ!ここ!」と言って指を指した。細い小枝にしっかりと掴っていたのは、人のこぶし大しかない「ターシャ」だ。
大きな目は動かないので、横を見る時は首を180度回すのだそうだ。ストロボ撮影は禁じられていた。
餌はこおろぎ、バッタ、ゴキブリ、虫動物を食べるとか。全部で3匹の「ターシャ」と出会えた。骨だけの様な長めの指が珍しかった。
このセンターでは、8.1k㎡の敷地で100頭程を保護していて、職員の主な仕事は「ターシャ」の食べ物を捕獲する事なのだとか。
「ターシャ」の頭部はとても弱いので、檻に入れると頭部をぶつけて自死してしまうらしい。それで他へ移動させることができないという。
また、一度に生まれる子どもは1匹で、2年で大人になるという。天敵は山猫や大鼠で、平均寿命は20年だと話してくれた。
②「ロボック川のリバークルーズ」
「ボホール島」の南部を流れる「ロボック川」に行くと、川に大きな屋形船を浮かべたレストランになっていた。そこで昼食を食べてからリバークルーズの木造船に乗った。この船も、ボートを2艘並べた上に板を張って作った簡素なものだった。
ギターで弾き語りをする中年男性が、ずっと一人で演奏していた。
川辺には、ジャングルの中で自給自足で生活する人達の家々が点在していた。
上流へ登って行く途中、歌と踊り、バンブーダンスを披露する小屋があった。
その日は土曜日だったためか、前部で小中学生達が踊り、横や後ろで大人や高齢者が楽器を演奏していた。まさに村人が総出で観光に携わっているのだった。
気づくと船めがけて3人の男の子が泳いで来て船につかまるパフォーマンスをして、チップを求めるのだ。
こんな村人総出で観光客を持て成す光景は、私が今まで経験した事がなかったので、とても心が温まったし、子どもたちの逞しさにも触れられた。
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