森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハンノキの尾状花序 2

2007年03月06日 | 自然観察日記
 散ったハンノキの尾状花序、雄花です。雌花は枝先に小さな丸い花序を作っていますから、ほとんど目に付きません。この時期に枝先に残る丸い実は昨年のものです。
 拡大してみると雄花の葯がおびただしい数ですから、風媒花としての仕組みの一端が見えてくるような気がしますね。

ハンノキの尾状花序 1

2007年03月06日 | 自然観察日記
 久しぶりに訪れた東山の雑木林、雪の無い枯葉の上に尾状花序が散乱していました。ヒメアオキの枝に引っかかっているものもあります。
 ハンノキの仲間の尾状花序は春の自然観察会の重要な素材ですが、ハンノキ自身の解説をしたことがありません。見上げればまだ所々に花が付いている状態ですがもうかなりの雄花が散ってしまっています。文献によればハンノキの花の時期は11月から4月となっています。私の漠然としたイメージとして、長岡当たりでは残雪が残る3~4月の感じでした。幼少のころの目にした雪の上に散らばる雄花の印象が脳裏に残っていますが、目の前に広がるおびただしい尾状花序の残骸とがうまく重なりません。
 「こんなに早かったかなぁ」という感じで、自らの不勉強を反省することしきりです。もっとも、今年の暖冬、季節が1ケ月早いとすればこの現象も頷けるということでしょうか。