森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サンショウモ

2009年10月08日 | 自然観察日記
 かっては水田雑草であったサンショウモというシダ植物です。今では絶滅危惧種に指定されるほどの代物です。丘陵公園の湿地に繁茂しています。シダ植物らしくありませんが、胞子で繁殖し花は咲きません。でも、顕花植物に繋がるいろいろな特徴を持っている興味深い種なのです。そして、水中には根のようになっているものがありますがこれは実は葉の変形で胞子をその付け根辺りにつけています。この胞子には2形あって大胞子と小胞子。これが発芽すると雄と雌に相当する小さな個体(前葉体)が出てくるという、なかなか不思議な存在なんです。