これは珍品です。図鑑では見ることはあっても実物を目にしたのは今回が初めて。何度も通っている小松原湿原への道ですが、確認できたことはありませんでした。それも自ら気づいたものではなく同行していた人の指摘を受けてのものでそれくらい眼力が鍛えられていないことを思い知らされました。それはそうと、見つけた人ともどもイチヨウランを前に大いに盛り上がったものです。
大きさ2cm程度の決して派手とは言えない清楚な花。言葉では表しがたい感動を得ました。もちろん初めてということが前提にあるわけですが、この一瞬に立ち会える喜びというものがありますね。何枚も何枚も角度を変え写真を撮りました。あいにく周囲には同じものは見つかりません。細々と生き続けている種なのでしょう。小松原の森にこういう貴重な種が自生していることはあまり知られていない湿原の価値と同じくらいに評価されるべきですね。